Jira Service Desk 3.16.x アップグレード ノート
ここでは、Jira Service Desk 3.16 へのアップグレードに関する重要な注意事項について説明します。このリリースの新機能と改善点に関する詳細は、「Jira Service Desk 3.16.x リリースノート」を参照してください。Jira Service Desk は Jira プラットフォームで動作するため、「Jira プラットフォーム 7.13 アップグレード ノート」も参照してください。
Jira Service Desk 3.16 は長期サポート リリースです
3.16 のサポート終了までの期間は、セキュリティ、安定性、データの整合性、パフォーマンスについての重要な問題に対応する、バグ修正リリースが提供されます。
アップグレードの準備はお済みですか? 3.9 以降の変更の適用について、Jira Service Desk 3.16 長期サポート リリース変更履歴を参照してください。
アップグレード ノート
Jira 管理者向け
catalina.out
ファイルへのログ作成を削減
Jira Service Desk 3.16.1 以降で利用可能
Jira アプリケーションは、アプリケーション ログ出力 (atlassian-jira.log
) を Tomcat ログ ファイル catalina.out
にミラーしていました。Jira では Log4j 構成を使用して (アプリケーション ログのように) catalina.out
ファイルを切り替えることができないため、ファイルが増大し、Jira の一意なイベントや有用なイベントを含むことができませんでした。Jira 管理者は OS レベルで log-rotation スクリプトを使用することでこの問題を回避できましたが、これはセットアップを複雑化していました。
この問題を修正するため、catalina.out
へのログ出力 (Stdout プロセス) へのミラーリングを削除し、サポート チームに役立つ以下の基本的なイベントのみを残すようにしました。
log4j.logger.com.atlassian.jira.(upgrade|startup|config.database)
これまでと同様、すべてのイベントが引き続き atlassian-jira.log ファイルに記録されます。また、切り替えられる atlassian-jira.log ファイルの数が 5 から 10 に増えました。
Jira Service Desk を AdoptOpenJDK で実行
Jira を AdoptOpenJDK 8 で実行できます。満たすべき特別な要件はありませんが、新しく OpenJDK をインストールしたら JAVA_HOME
をそれに切り替えるようにします。Java のインストールに関する簡単なガイドもご確認ください。
Apache Tomcat のアップグレード
Apache Tomcat をバージョン 8.5.32 にアップグレードしました。これにより、server.xml
ファイルへの変更が必要です。
問題点
Apache Tomcat サーバーは特殊文字が含まれるリクエストをフィルタリングするため、このようなリクエストが失敗します。これは、Tomcat がほとんどのブラウザとは異なるエンコーディングおよび URI 標準を採用しているためです。詳細情報
この問題は、多くの特殊文字 ([]<> など) を使用する JQL 検索でもっともよく見られますが、Jira の他のページにも影響を与える可能性があります。
手順
この問題を解決するには、server.xml
ファイルを編集し、リクエスト内の特殊文字を Tomcat が許可するようにするプロパティを追加します。
<Jira-installation-directory>/conf
に移動し、server.xml
ファイルを編集します。- アプリケーションで使用中のすべてのコネクタを見つけます。ファイルで Connector を検索するか、以下の例をご覧ください。
server.xml
の connector プロパティにrelaxedPathChars="[]|" relaxedQueryChars="[]|{}^\`"<>"
を追加します。例:<Connector port="8080" relaxedPathChars="[]|" relaxedQueryChars="[]|{}^\`"<>" maxThreads="150" minSpareThreads="25" connectionTimeout="20000" enableLookups="false" maxHttpHeaderSize="8192" protocol="HTTP/1.1" useBodyEncodingForURI="true" redirectPort="8443" acceptCount="100" disableUploadTimeout="true" bindOnInit="false"/>
- Jira を再起動します。
- Jira Service Desk Data Center の場合、各ノードでこれらの手順を繰り返します。
新しい診断情報を近日公開予定
Jira Service Desk 3.16 へのアップグレード後、アプリケーション ログに新しいメッセージが表示されたり、新しい atlassian-diagnostics.log
ファイルを確認できる場合があります。これらはサポート zip に含まれます。
これは現在アトラシアンで取り組んでいる、新しい診断情報に関係するものです。最初のステップとして、JQL に関する追加情報を挿入する予定です。複雑な JQL、重い JQL、および遅い JQL は、Jira の安定性に影響を与えることがもっとも多い要素の 1 つです。この診断情報は問題のある JQL を素早く検出し、ダウンタイムを回避するのに役立ちます。現時点では、これらのメッセージに対するアクションは不要です。
今後の Jira リリースでしきい値を調整し、この情報に対応した UI を提供する予定です。
com.atlassian.fugue の廃止予定
Jira Service Desk 3.15 および 3.16 では、com.atlassian.fugue の使用が非推奨となりました。Jira Service Desk 4.0 では完全に削除され、代わりにコア Java データ型および例外を使用するように API が更新されます。
この変更による影響
Core Java データ型および Exception を使用するには、com.atlassian.fugue を返すエンドポイントにリクエストを送っているすべてのスクリプト、連携、またはアプリを更新する必要があります。
Jira Service Desk 4.0 の EAP でこれらの変更をダウンロードしてテストを開始できます。「Jira 8.0 の準備」で、すべての重要な変更を追跡し、EAP マイルストーンを監視できます。
PostgreSQL 9.3 のサポート終了について
Jira 7.12 と 7.13 では PostgreSQL 9.3 の使用が非推奨になりました。Jira 8.0 では PostgreSQL 9.3 のサポートを完全に終了します。詳細については、「サポート終了のお知らせ」を参照してください。
JVM コード キャッシュを構成するための新しいプロパティ
JVM コード キャッシュを構成するためのプロパティを setenv.sh
/.bat
ファイルに追加しました。既定の構成がほとんどの Jira インスタンスで最適であるため、特別な操作は不要です。これらの変更は、コード キャッシュ (Jira がインストール済みのアプリケーションを読み込むために使用) の問題を解決するために行いました。詳細情報
setenv.sh/.bat
ファイルでは次のように表示されます。
JVM_CODE_CACHE_ARGS=-XX:InitialCodeCacheSize=32m;-XX:ReservedCodeCacheSize=512m
プラグイン開発者
プラグインに関連する重要な変更については、「Jira 7.13 への準備」を参照してください。
アップグレード手順
Upgrade to a test environment first, before rolling them into production.
すでに Jira Service Desk のいずれかのバージョンをご利用中の場合は、以下の説明に従って最新バージョンにアップグレードします。
- アップグレードする前に、インストール ディレクトリ、ホーム ディレクトリ、およびデータベースをバックアップします。
- リリース ノートとアップグレード ガイド (ご利用のバージョンから最新バージョンまでのすべてのリリース分) を読みます。
- 最新バージョンの Jira Service Desk をダウンロードします。
- 「Jira アプリケーションのアップグレード」の手順を実行します。
以前のバージョンからのアップグレード方法
Jira アプリケーションの互換性マトリクスを参照し、互換性のある最新バージョンであることを確認します。
- 3.1 以降
既知の問題はありません。 - 3.0
ガジェットに関する既知の問題があります。回避方法については「Jira Service Desk 3.1.x アップグレード ノート」をご参照ください。 - 3.0 より前
移行ハブを参照してください。ユーザー管理、アプリケーション アクセス、ログインについての重要な変更点の情報が記載されています。Jira Service Desk 3.0 にアップグレードしてから Jira Service Desk 3.16 にアップグレードする必要があります。