Jira Service Desk 4.7.x アップグレード ノート
ここでは、Jira Service Desk 4.7 へのアップグレードに関する重要な注意事項について説明します。このリリースの新機能と改善点に関する詳細は、「Jira Service Desk 4.7.x リリース ノート」を参照してください。
変更の概要
次のセクションにジャンプ
アップグレード ノート
顧客の自社組織とリクエストを共有
リリース ノートでお知らせしたとおり、新しいリクエストを顧客の組織と共有する際のデフォルト動作が変更されました。変更点の概要は次のとおりです。
カスタマー ポータル: カスタマー ポータルで申請したリクエストは、初期設定では非公開に設定されます。リクエストを自社組織と共有する場合は、リクエストを申請する際にドロップダウン メニューから選択する必要があります。これは、機密性の高いリクエストを誤って共有しないようにするための措置です。
メール: 報告者が 1 つの組織にのみ所属している場合、メールで送信されたリクエストは組織と共有されるため、ここでの変更はありません。ただし、これらのリクエストを共有するか、非公開にするかをデフォルトで選択できる新しいグローバル設定が追加されました。[管理] > [アプリケーション] > [Jira Service Desk 設定]の順に移動して組織管理の項目を確認すると、グローバル設定を見つけられます。
SLA および自動化ルールでのエージェントの扱いの変更
Jira Service Desk における、特定のロールを持つエージェントの扱いが変更されています。これまで、承認者の役割を果たすエージェントまたは顧客の組織に所属するエージェントは顧客と見なされており、SLA と自動化ルールに影響を与えていました。エージェント (「顧客」) がリクエストに対してコメントしても、そこで時計は止まらずリクエスト ステータスも変化しなかったため、真の顧客に多大な混乱を招いていました。これについて受け取ったフィードバックを参考に、変更することにしました。
この変更は、高確率で Jira Service Desk の作業に影響を及ぼして、作業改善につながることが期待されています。変更内容の要約は次のとおりです。
Jira Service Desk におけるエージェントの扱い
エージェント ロール | Before | After |
---|---|---|
報告者 | 顧客 | 顧客 (変更なし) |
リクエスト参加者 | 顧客 | 顧客 (変更なし) |
リクエストが共有されているカスタマーの組織の一部 | 顧客 | エージェント |
承認者 | 顧客 | エージェント |
SLA と自動化ルールに対する影響
表に示されている変更は実際には結果です。真の変更は、isCustomer/isAgent の質問に回答する IF 条件で発生します。
エージェントがリクエストに対してコメントした際は、次のようになります。
項目 | Before | After |
---|---|---|
SLA |
|
|
自動化ルール |
|
|
カスタム フィールドの説明における HTML の無効化
Jira Service Desk 4.7 (と Jira 8.7.0) では、[カスタム フィールドの説明および箇条書きの値で HTML を有効にする] オプションの既定動作が変更されています。新規 Jira インストールとこのオプションを一度も使用していないアップグレードでは、オフに切り替わります。
このオプションを変更していても影響は受けませんが、このオプションがインスタンスに対して正しく設定されていることを確認することをお勧めします。これは、[
] > [システム] > [一般設定] の順に移動した先で確認できます。セキュリティ上の理由によって、このオプションを無効にしておくことをお勧めします。
PostgreSQL 11 のサポート
Jira Server と Data Center のサポート対象プラットフォームに PostgreSQL 11 を、Jira Data Center に Aurora PostgreSQL 11.4 を追加しました。
OpenID Connect サポート DATA CENTER
多くのエンタープライズ企業では、アトラシアン製品に認証するために業界標準のユーザー管理ツールを使用することに引き続き苦労しています。弊社では過去にすべての Data Center 製品に SAML サポートを追加しました。今回のリリースでは、サードパーティの ID プロバイダーとシームレスな統合を実現するために、OpenID Connect 統合を通じた新しい認証オプションを追加しています。
詳細については「OpenID Connect」をご参照ください。
課題コレクターでの変更
Chrome ブラウザの今後のアップデートでは、新しいクッキー セキュリティ機能が導入されます。それによって、別々のドメインに埋め込まれた課題コレクターが本質的に壊れます。この問題を修正しましたが、課題コレクターの動作が次のように変更されました。
課題の報告者に設定するために登録者のユーザー セッションを照合できなくなります。引き続き、メール アドレスを使用して照合できます。
課題コレクターを機能させるために、サード パーティの cookie を有効化する必要はありません。この要件と、それについてリマインドする一部のエラー メッセージを削除しました。
フィードバックを送信したあとの成功メッセージには、プロジェクトと課題キーが表示されなくなりました (プロジェクトが Web 上の全員に公開されている場合を除く)。この変更は、プロジェクトや課題に関する情報を開示せずにセキュリティを向上させるために行いました。
課題コレクターの詳細については「課題コレクターの利用」をご参照してください。
サポート終了のお知らせ
Jira Service Desk 4.7 は未変更ですが、Jira Service Desk 4.8 および 4.10 においていくつかのプラットフォームのサポートが終了します。詳細については「サポート終了のお知らせ」をご参照ください。
アプリ開発者向けの情報
アプリに関するすべての重要な変更については、「Jira 8.7 への準備」を参照してください。
アップグレード手順
すべての利用可能なアップグレード方法や Jira Service Desk 4.7 に必要なアップグレード前手順を含む、完全なアップグレード手順については、「Jira アプリケーションのアップグレード」を参照してください。お客様に最適なアップグレードの詳細については、アップグレード前の計画ツールも参照してください。そのツールでは、アップグレード先のバージョンをお勧めし、アップグレード前のチェックを実行し、ステップ バイ ステップの手順によって、カスタム アップグレード ガイドを提供します。