Confluence 7.11 アップグレード ノート
以下は、Confluence 7.11 にアップグレードする際の重要な注意事項です。このリリースの新機能と改善点の詳細については、「Confluence 7.11 リリース ノート」を参照してください。
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アップグレード ノート
ページ インデックス マクロの変更
大きなスペースでは、ページ インデックス マクロが大量のメモリを消費する場合があります。サイトでメモリ不足エラーが発生するのを防ぐため、スペースに 1000 以上のページがある場合、このマクロではページが表示されなくなります。この制限は、page.index.macro.max.pages
システム プロパティを使用して増減させることができます。
アクセス ログを既定で有効化
Confluence 7.11 以降ではアクセス ログが既定で有効化されるようになりました。アクセス ログは <install-directory>/logs
ディレクトリで見つけることができます。これらのログは Tomcat Access Log Valve を使用しており、30 日間保持されます。これを増加させるには、<install-directory>/conf/server.xml
ファイルで maxDays
属性を変更します。
特に大規模かつビジーなサイトを保持していて、30 日を超えてログを保持したい場合、ログ ファイルを追加するにはディスク領域を追加する必要がある可能性があります。
Tomcat Valve を使用して過去にアクセス ログを有効化している場合は、弊社で推奨しているログ パターンが変更されていることにお気づきかもしれません。読みやすく、より多くの情報を格納できる、新しいフォーマットを使用することをおすすめします。
pattern="%t %{X-AUSERNAME}o %I %h %r %s %Dms %b %{Referer}i %{User-Agent}i"
アプリケーション ログ ファイルへの変更
現在、ほとんどのログ エントリはアプリケーション ログ ファイル (atlassian-confluence.log) に書き込まれますが、これは解析が困難であり、問題のトラブルシューティングを試みた場合は循環が速すぎることがあります。これに対処するため、一部のエントリは同じディレクトリの次の個別のログ ファイルに書き込まれるようになりました。
- atlassian-confluence-index.log には、検索インデックスに関するイベントが含まれます。
- atlassian-confluence-outgoing-mail.log には、通知など、送信メールに関連するイベントが含まれます。
- atlassian-confluence-security.log には、ユーザーおよびユーザー ディレクトリに関するイベントが含まれます。
これによってトラブルシューティングに関する問題が大幅に軽減されます。簡単にアクセスおよび分析するためにログをサードパーティ ツールに送信する場合は、これらの新しいファイルを含めるよう設定を更新する必要があります。
各ファイルに記録されるクラスやパッケージは、LOGGING LOCATION AND APPENDER
にある log4j.properties
ファイルで確認できます。
また、これらのパッケージは、atlassian-confluence.log
にログ エントリを追加で送信するように設定できます。
許可リストへの変更
アプリケーション リンクを作ると、その URL が Confluence の許可リストに自動で追加されます。Confluence 7.11 からは、匿名ユーザーを明示的に許可している場合を除いて、これらの URL からの外向きのリクエストではユーザーの認証が必要になります。
また、すべてのアプリケーション リンクについてデフォルトの許可リスト動作を設定できます。匿名ユーザーを含むすべてのユーザーを許可するか、認証済みのユーザーのみを許可するか、すべてのユーザーの外向きリクエストを拒否するかを選択できます。新しいアプリケーション リンクが作成されると、構成済みの設定内容に従って URL が許可リストに追加されます。
アプリケーション リンクに依存する機能 (ガジェットなど) で問題が発生した場合、そのアプリケーション リンクで匿名リクエストを許可できます。これは安全性を少し低下させますが、リンクしたアプリケーションで認証済みのリクエストを使用するために必要な変更を適用するまでの回避策として利用できます。このような状況の場合、対象のパスまたはリソースにアクセスを制限するように絶対 URL やワイルドカード ルールを使うことをおすすめします。
アプリケーション リンクを必要としないサードパーティ ガジェットをサブスクライブしている場合、許可リストにガジェットの URL を追加する必要があります。
分析機能のデータ保持設定とレート制限設定を確認
Confluence Data Center をお持ちの場合、分析機能の既定のデータ保持設定がご利用のサイトに適切かどうかを確認することをおすすめします。分析データはデータベースに保管され、ユーザーがサイトを使用するにつれて成長します。データベース テーブルが成長してバックアップ時間やレポートの読み込み時間に影響を与えるのを防ぐため、制限が適用されています。これは、ご利用のサイトのサイズや使用レベルに合わせて変更できます。
- 分析データはデータベースに 12 か月保持されます (最大 20,000,000 レコード)。Confluence はこの制限を超えたレコードを古いものから順に定期的に削除します。レコードは 10,000 件単位で削除されるため、保持されているレコードの合計件数が設定した制限値よりも低い場合があります。
- 最大 3 つのレポートを同時に生成できます。つまり、4 人のユーザーがまったく同じタイミングで分析レポートを読み込もうとした場合、4 人目のユーザーには数分待ってから再試行するのを促すメッセージが表示されます。レポートが読み込まれたら、次のレポートを生成できます。
- レポートの生成は 1000 秒後にタイムアウトします。
[管理 ] メニューから [一般設定] > [Confluence アナリティクス] > [設定] の順に移動して、これらの制限を確認し、必要に応じて変更します。
分析機能の翻訳について
Confluence 7.11 では、分析機能の画面は英語でのみ利用できます。バンドルされた言語での翻訳は Confluence 7.12 で提供します。ご不便をおかけしてしまいお詫び申し上げます。
GoodSoftware の Analytics for Confluence アプリについて
Good Software の Analytics for Confluence アプリ (アトラシアンが買収済み) を過去に使用していて、Confluence Data Center ライセンスをお持ちの場合、Confluence 7.11 にアップグレードすると、アプリがバンドルされたバージョンのもので置き換えられます。
多数のグループを処理できるよう、分析データを表示するためにグローバル権限を付与する方法を変更しました。分析データの表示を特定のグループに制限していた場合、それらのグループをアップグレード前に記録してから、アップグレード後に権限画面でグループを手動で再選択する必要があります。
Confluence Server ライセンスをお持ちの場合、Confluence 7.11 にアップグレードすると、ご利用の Analytics for Confluence アプリのライセンスの有効期限が切れるまでの間は引き続き分析データにアクセスできます。そのあとに引き続き分析データにアクセスするには、Data Center に移行する必要があります。
Oracle 12c R1 でアップグレードに失敗する
このリリースには、Oracle 12c Release 1 で実行しているときに次のエラーでアップグレードに失敗する変更が含まれています。
Configuring database failed
StatementCallback; bad SQL grammar [ALTER TABLE DENORMALISED_SPACE_CHANGE_LOG MODIFY (ID DEFAULT DENORMALISED_SPACE_CHANGE_LOG_SEQ.NEXTVAL)]; nested exception is java.sql.SQLSyntaxErrorException: ORA-00972: identifier is too long
Setting up database instance failed. You can either try it again or or go back to the database selection page
Oracle 12c R1 のサポートは Confluence 7.4 で終了しています。Confluence 7.11 にアップグレードする前に、サポート対象の Oracle バージョンを実行していることをご確認ください。
一部の Microsoft SQL Server 2016 バージョンでアップグレードが失敗する
このリリースには、Microsoft SQL Server 2016 以前のサポートされていないバージョンで実行する際に次のエラーが発生して、アップグレードが失敗する原因となる変更が含まれています。
Upgrade failed, application will not start: Upgrade task com.atlassian.confluence.upgrade.upgradetask.DenormalisedSpacePermissionsUpgradeTask@867e592
failed during the SCHEMA_UPGRADE phase due to:
StatementCallback; bad SQL grammar [CREATE OR ALTER FUNCTION
dbo.space_function_for_denormalised_permissions()
これは、構文が Microsoft SQL Server 2016 サービス パック 1 以降でのみサポートされているためです。Microsoft SQL Server 2016 をまだ実行している場合は、Confluence 7.11 へのアップグレードを試みる前に、サービス パック 1 以降がインストールされていることをご確認ください。
MySQL 8 でアップグレードが失敗する場合がある
このリリースには、MySQL 8 で実行する際に次のエラーが発生して、アップグレードが失敗する原因となる可能性がある変更が含まれています。
ERROR [Catalina-utility-1] [atlassian.confluence.plugin.PluginFrameworkContextListener] launchUpgrades Upgrade failed, application will not start: Upgrade task com.atlassian.confluence.upgrade.upgradetask.DenormalisedSpacePermissionsUpgradeTask@c8e620 failed during the SCHEMA_UPGRADE phase
...
You do not have the SUPER privilege and binary logging is enabled (you *might* want to use the less safe log_bin_trust_function_creators variable)
この問題を解決するには、my.cnf
ファイルの [mysqld]
セクションで次のパラメータを指定する必要があります。
log-bin-trust-function-creators = 1
詳細については「Confluence 7.11 以上のインストール/アップグレードがエラーが発生して失敗する - SUPER 権限がなく、バイナリ ロギングが有効になっています」をご参照ください。
MySQL データベース バックアップ要件の変更
MySQL を使用している場合、データベース バックアップを復元する必要がある際に、Confluence の起動時に問題が発生しないようにバックアップ手順を変更する必要があります。
MySQL データベースをバックアップする際は、必要なストアド プロシージャと関数がすべてバックアップに含まれるように、--routines
または -R
を mysqldump
に含めてください。例:
mysqldump -p db_name --routines > db_backup.sql
# or
mysqldump -p db_name -R > db_backup.sql
詳細については、「Confluence MySQL データベースの移行が原因で content_procedure_for_denormalised_permissions は存在しませんというエラーが発生する」をご参照ください。
バージョンを削除しても、ページ履歴は再番号付けされません
Confluence 7.11.0 と 7.11.1 には、バージョンを削除してもページ履歴のバージョンが再採番されない既知の課題があります。この変更は今後の取り組みに関連しており、ページ履歴を操作するために独自のスクリプトを作成した場合に問題を引き起こす可能性があります。詳細は - CONFSERVER-61228課題情報を取得中... ステータスをご参照ください。
サポート終了のお知らせ
事前告知: Microsoft Edge Legacy のサポート終了について
2020 年 1 月に、Microsoft は Chromium を基盤とする新しい Microsoft Edge ブラウザをリリースしました。Microsoft が Microsoft Edge Legacy のサポートを終了する計画を発表したため、弊社でも Microsoft Edge Legacy のサポートを終了することを決定しました。
Confluence 7.12.x が、Microsoft Edge Legacy をサポートする最後のリリースになります。
これらの告知の詳細については「Confluence のサポート終了のお知らせ」をご確認ください。
インフラストラクチャの変更
変更の詳細については、「Confluence 7.11 への準備」を参照してください。
既知の問題
- MySQL 8.0.29 以降で Confluence を実行する際に、MySQL の UTF8 エイリアスの変更が原因の既知の問題があります。現在修正中ですが、Confluence 7.3 以降では文字セットと照合を UTF8MB4 に変更することでこの問題を回避できます。「MySQL データベースの照合と文字セットを手動で修正する方法」をご参照ください。
- Confluence をアップグレードするときに、Microsoft SQL Server が "invalid column name (不正な列名)" エラーで失敗する既知の問題があります。回避策については CONFSERVER-66547 をご確認ください。
- バンドルされたバージョンのドライバ (42.2.16) を使って Azure で PostgreSQL を実行しているときの既知の問題があります。回避策については CONFSERVER-60515 をご確認ください。
Confluence 6.3 以前からアップグレードする場合、スペース ディレクトリにスペースが表示されない既知の課題があります。これを修正するには、アップグレード後にサイトを再インデックスする 必要があります。
- 管理コンソールにアクセスできるユーザーを制御するために Apache を使用している場合、構成を更新する必要があります。アトラシアンが推奨する構成を「Confluence の管理インターフェイスへのアクセスの制御に Apache を使用する」でご確認ください。
- 読み取り専用モードで
<shared-home>/confluence.cfg.xml
への書き込みを試行するが、ファイルが共有ホーム ディレクトリに存在しない、既知の問題があります。この問題は、過去に Confluence 6.0 以前からアップグレードしたサイトに適用されます。「Confluence Data Center 6.10 にアップグレードしたあとに、access.mode を共有の confluence.cfg.xml ファイルに保存できなかった旨のエラーが表示される」をご確認ください。 - Confluence が依存するフォントの一部が古い Linux ディストリビューションで使用できない既知の問題があります。詳細については、「フォントの欠落により、Confluence の UI で CAPTCHA、マクロ、図のテキストが文字化けする」を参照してください。
アップグレード中に問題が発生し、解決できない場合、サポート チケットを作成してください。弊社のサポート エンジニアがお手伝いします。
アップグレード手順
本番環境でのアップグレードを行う前に、テスト環境で必ずアップグレードをテストするようにします。
Confluence を最新バージョンにアップグレードするには、次の手順を実行します。
- [管理 ] メニューから [一般設定] > [アップグレードを計画] の順に移動して、アップグレードしたいバージョンを選択します。これによって、アップグレード前の確認が実行されます。
- [管理 ] メニュー > [一般設定] > [トラブルシューティングとサポート ツール] の順に移動して、ライセンスの有効性、アプリ サーバー、データベースのセットアップなどを確認します。
- ご利用の Confluence バージョンが 2 バージョン以上古いものである場合、 現在のバージョンと最新バージョンとの間のすべてのリリースの リリース ノートとアップグレード ガイドを確認します。
- インストール ディレクトリ、ホーム ディレクトリ、およびデータベースのバックアップを作成します。
- Confluence の最新バージョンをダウンロードします。
- 「アップグレード ガイド」の説明に従います。
アップグレード後の設定ファイルの更新
server.xml, web.xml
、setenv.bat
/setenv.sh
、confluenceinit.properties
などの設定ファイルの内容は定期的に変更されます。
アップグレード時には、以前のインストールのファイルで単純に上書きするのではなく、これらのファイルへの追加 (プロキシ設定、データソース、JVM パラメーターなど) を手動で再適用することをおすすめします。これを行わない場合、これまでの改善が失われてしまいます。