Jira Service Management 5.15.x リリース ノート
2024 年 3 月 27 日
Jira Service Management 5.15 がリリースされました!
ハイライト
- 使用されていないアセット オブジェクトをアーカイブ
- アセット機能のモーダル ダイアログの改善
- セキュリティ バグ修正ポリシーの変更
- http-builder ライブラリからネイティブの Groovy の GET および POST への切り替え
- Groovy 4 のアップグレード
- Jira Software 10.0 および Jira Service Management 10.0 のデータベース アップグレードに伴って予測されるダウンタイム
- アセット機能の内部 GraphQL API を削除
- Jira にアップロードできるファイル拡張子を制限
- websudo 許可リストでアクセス管理を厳格化する
- Confluence ページ ガジェットに代わる Confluence ページ ビューアー
- SBOM (Software Bill of Materials) の導入
- 解決済みの課題
さらに読む
Jira Service Management 5.15.x のアップグレード ノートで、当該リリースに関する重要な詳細情報をご確認ください。また、解決済みの課題の完全なリストをご確認ください。
互換性のあるアプリケーション
互換性のある Jira アプリケーションをお探しの場合、次のページをご参照ください。
Jira Service Management 5.15.0 and 5.15.1 are affected by a bug, which causes random values to appear in the Assets custom field. We're working on fixing this issue in an upcoming bufgix release. More information about this issue is available under the following link:
使用されていないアセット オブジェクトをアーカイブ
対象: 管理者
Declutter your instance and improve the performance of object searches by archiving the assets you no longer need. Previously, you had to permanently delete objects when your available index memory was low to make room for new objects. Now, you can archive objects instead. If you accidentally archive any objects, you can always restore them. Learn more about archiving objects
オブジェクトをアーカイブするには、次の手順を実行します。
- アセット マネージャー、アセット管理者、または Jira 管理者としてログインします。
- オブジェクトにナビゲートし、[その他のオプション] メニューから [アーカイブ] を選択します。
意図せずアーカイブしてしまったオブジェクトを復元したい場合は、次の手順を実行します。
- 上部のナビゲーション バーで、[アセット] > [アーカイブされたオブジェクト] の順に選択します。
- フィルターを利用して対象のオブジェクトを検索し、[復元] を選択します。
オブジェクトをアーカイブすると、使用されるメモリ量が減り、インスタンス メモリを追加することなく、より多くのオブジェクトを保存できます。
たとえば、インスタンスで 30 % のオブジェクトをアーカイブすると次のようになります。
- メモリ使用量を最大 30% 削減
- 再インデックスの実行やオブジェクト スキーマのリスト ページを開くなど、すべてのオブジェクトに作用する操作を 30% 高速化
Archived objects do not count towards the Assets Objects limits in guardrails.
アセット機能のモーダル ダイアログの改善
対象: 全員
アセット機能の Atlassian User Interface (AUI) ダイアログを AUI Dialog1 からAUI Dialog2 にアップグレードすることで、モーダル ダイアログのユーザー エクスペリエンスを改善し、複数のアクセシビリティの問題に対応しました。
セキュリティ バグ修正ポリシーの変更
対象: 全員
We are updating the Atlassian Security Bug Fix Policy. Changes will take effect across all Data Center products on March 15, 2024.
変更内容をご案内します。
これまでは、アトラシアン サポートのサポート終了ポリシーに従ってサポート対象の長期サポート リリースと、6 か月以内のすべての製品バージョンを対象にバグ修正リリースを提供していました。
新しいポリシーでは、アトラシアン サポートのサポート終了ポリシーに従って、サポート対象の長期サポート リリースを対象にバグ修正リリースを引き続き提供しますが、直近でリリースされた機能リリースのみをサポートするようにポリシーを更新する予定です。
重大な脆弱性が発生した場合は、次のすべての措置を講じます。
脆弱性の影響を受ける製品の最新の機能リリースを対象にバグ修正をリリースします。
リリース スケジュールに従って、影響を受ける製品を対象に新機能のリリースを行います。
アトラシアン サポートのサポート終了ポリシーに従って、影響を受ける製品のすべてのサポート対象の長期サポート リリースを対象にバグ修正のリリースを行います。
当社では、ソフトウェアのセキュリティを強化し、アップデートをより迅速かつ頻繁に提供するための最も効果的な方法を開発することを目指しています。最新の機能リリースには最新のセキュリティ修正と機能強化が含まれているため、アップグレードの検討時には最も安全で安定した製品バージョンであることを確信できます。
懸念事項がある場合、または更新されたバグ修正ポリシーについて不明点がある場合は、遠慮なく当社のサポート チームまでご連絡ください。
事前予告 http-builder ライブラリからネイティブの Groovy の GET および POST への切り替え
対象: 管理者
http-library はアクティブに保守されていないため、Jira Service Management 10.0 で取り除くことを予定しています。Groovy スクリプトでこのライブラリをご利用の場合、ネイティブの Groovy の GET および POST メソッドに切り替えることをおすすめします。
事前予告 Groovy 4 のアップグレード
対象: 管理者
Jira Service Management 10.0 では、セキュリティ、機能、シンタックス サポートの改善のため、Groovy 2 から Groovy 4 へのアップグレードを予定しています。アセット機能で Groovy スクリプトを利用している場合は、Jira Service Management 10.0 の EAP リリースに含まれる Groovy 4 コンソールを利用して既存のスクリプトをテストし、適切に動作することをご確認ください。
重要かつ重大な変更点は次のとおりです。
switch
ステートメントのシンタックスの変更。- 配列の
intersect()
メソッドのシンタックスの変更。 - isser/getter のプロパティ解像度の変更
picocli
パッケージの同梱は行われなくなります。代わりに@Grab
を利用します。ImportCustomizer
はモジュールごとに一度適用されます (これまではクラスごとに一度)。groovy-jaxb
、groovy-bsf
、およびStaticTypeCheckingVisitor#collectAllInterfacesByName
モジュールの提供は終了します。- Antir2 ベースのパースは行えなくなります (新しい Parrot パーサーを利用します)。
- 一部の CLI ヘルプ メッセージのフォーマットの変更。
JsonSlurper
で次の問題が発生した場合、JsonSlurper をJackson ObjectMapper
で置き換えます。java.lang.RuntimeException: Unable to load FastStringService at org.apache.groovy.json.internal.FastStringUtils.getService(FastStringUtils.java:56) ~[?:?] at org.apache.groovy.json.internal.FastStringUtils.toCharArray(FastStringUtils.java:66) ~[?:?] at org.apache.groovy.json.internal.BaseJsonParser.parse(BaseJsonParser.java:114) ~[?:?] at groovy.json.JsonSlurper.parseText(JsonSlurper.java:205) ~[?:?]
クラス、パッケージ、モジュール名の変更の一覧を次の表にまとめています。
クラス/パッケージ/モジュール名 Groovy 2 Groovy 4 groovy-xml groovy.util
groovy.xml
groovy groovy.xml.QName
groovy.namespace
groovy-ant groovy.util
groovy.ant
groovy-console groovy.inspect
groovy.console
groovy.inpsect.swingui
groovy.ui
groovy.console.ui
groovy.ui.ConsoleApplet
非推奨 groovy-groovysh org.codehaus.groovy.tools.shell
org.apache.groovy.groovysh
groovy-jmx groovy.util.GroovyMBean
groovy.jmx
groovy-nio org.codehaus.groovy.runtime.NioGroovyMethods
org.apache.groovy.nio.extensions.NioExtensions
org.codehaus.groovy.runtime.WritablePath
org.apache.groovy.nio.runtime
groovy-swing org.codehaus.groovy.binding
org.apache.groovy.swing.binding
groovy.model
groovy.swing.model
groovy.inspect.swingui
org.apache.groovy.swing.table
groovy-test org.codehaus.groovy.runtime.ScriptTestAdapter
org.apache.groovy.test
groovy.transform.NotYetImplemented
groovy.test.NotYetImplemented
groovy.util
groovy.test
groovy.lang
groovy.test
GroovyClassLoader sourceCache
とclassCache
のタイプはMap
から、より強力なタイプに変わりました
重大な変更の完全な一覧については次のページをご確認ください。
事前予告 Jira Software 10.0 および Jira Service Management 10.0 のデータベース アップグレードに伴って予測されるダウンタイム
対象: 管理者
Jira Software 10.0 および Jira Service Management 10.0 では、操作 (課題の作成、コメントの更新、ステータスの変更など) のタイムスタンプの精度を高めてミリ秒単位にするため、MySQL と Oracle データベースの構造の変更を予定しています。
MySQL または Oracle データベースをご利用の場合、jiraissue
、jiraaction
、および changegroup
テーブル内のいくつかのカラムがアップグレード中に移行されるため、アップグレードで追加のダウンタイムが発生します。このダウンタイムは、課題の数が 500 万件未満である場合は 20 分未満になると予想されています。なお、ダウンタイムはご利用のデータベースのパフォーマンスに加えて、jiraissue
、jiraaction
、および changegroup
テーブルの行数の影響を受ける点に注意してください。
正確なダウンタイムを把握してアップグレードを計画するには、次の手順を実行します。
ご利用のデータベースで次のコマンドを実行して行数を取得します。
SELECT COUNT(*) FROM jiraissue; SELECT COUNT(*) FROM jiraaction; SELECT COUNT(*) FROM changegroup;
- Amazon RDS db m6g.8xlarge 用に提供された次のベンチマーク データを利用して、ダウンタイムを予測します。
jiraissue
テーブル: 100 万行あたり約 26.527 秒jiraaction
テーブル: 100 万行あたり約 7.592 秒- changegroup テーブル: 100 万行あたり約 9.468 秒
たとえば、jiraissue
、jiraaction
、および changegroup
テーブルにそれぞれ 500 万、800 万、および 8,000 万行があった場合、約 16.65 分のダウンタイムが予測されます。
事前予告 アセット機能の内部 GraphQL API を削除
対象: 管理者
Jira Service Management 10.0 では、セキュリティを強化し、Jira Service Management とアセット機能との間で一貫した API パターンを確立させ、コード ベースを整理するため、内部のアセット GraphQL API の削除を予定しています。アセット アイコンの設定に利用されている API は、新しい内部用の REST エンドポイントに移行されます。
次のものが削除されます。
- GraphQL エンドポイント
/insight/graphql
GraphQL クエリ:
クエリ名 説明 findObjectSchemas
提供されたフィルターでオブジェクト スキーマを検索します。フィルターが提供されていない場合はすべてのオブジェクト スキーマが返されます。
objectSchema
オブジェクト スキーマを ID で取得します
findObjectTypes
提供されたフィルターでオブジェクト タイプを検索します。フィルターが提供されていない場合はすべてのオブジェクト タイプが返されます。
findObjectTypeRelations
関連するオブジェクト タイプを検索します
objectType
オブジェクト タイプを ID で取得します
icon
アイコンを ID で取得します
globalIconTheme
グローバル アイコン テーマを取得します
findObjects
提供されたフィルターでオブジェクトを検索します。フィルターが提供されていない場合はすべてのオブジェクトが返されます。
findObjectReferences
特定のオブジェクトの内向きまたは外向き参照を検索します。
findStatusTypes
提供されたフィルターでステータス タイプを検索します。フィルターが提供されていない場合はすべてのオブジェクト ステータス タイプが返されます。
findReferenceTypes
提供されたフィルターで参照タイプを検索します。
object
オブジェクトを ID で取得します
findObjectTypeAttributes
提供されたフィルターでオブジェクト タイプ属性を検索します。フィルターが提供されていない場合はすべてのオブジェクト タイプ属性が返されます。
objectTypeAttribute
オブジェクト タイプ属性を ID で取得します
findUniqueObjectAttributeValues
特定のオブジェクト タイプ属性の一意のオブジェクト属性値を検索します
GraphQL ミューテーション:
ミューテーション名 説明 createObjectSchema
新しいオブジェクト スキーマを作成
updateObjectSchema
既存のオブジェクト スキーマの名前または説明を更新
copyObjectSchema
既存のオブジェクト スキーマをコピー
deleteObjectSchema
既存のオブジェクト スキーマを削除
createObjectType
新しいオブジェクト タイプを作成
updateObjectType
既存のオブジェクト タイプを更新
updateObjectTypePosition
オブジェクト タイプ構造内で 1 つのオブジェクト タイプの位置を変更
copyObjectType
既存のオブジェクト タイプをコピー
deleteObjectType
既存のオブジェクト タイプを削除
createObject
新しいオブジェクトを作成
updateObject
既存のオブジェクトを更新
deleteObject
既存のオブジェクトを削除
createObjectTypeAttribute
新しいオブジェクト タイプ属性を作成
updateObjectTypeAttribute
既存のオブジェクト タイプ属性を更新
configureObjectTypeAttribute
オブジェクト タイプ属性の設定を変更
updateObjectTypeAttributePosition
属性リスト内で 1 つのオブジェクト タイプ属性の位置を変更
deleteObjectTypeAttribute
既存のオブジェクト タイプ属性を削除
createIcon
新しいアイコンを作成
updateIcon
既存のアイコンを更新
deleteIcon
既存のアイコンを削除
configureGlobalIconTheme
グローバル アイコンテーマを設定
resetGlobalIconTheme
グローバル アイコン テーマをデフォルト設定にリセット
次の機能は Jira プラットフォームのものです。つまり、Jira Software と Jira Service Managementで利用できます。
Jira にアップロードできるファイル拡張子を制限
すぐに利用できるセキュリティ機能がもう 1 つ追加されました。Jira インスタンスや組織のインフラストラクチャをマルウェアの脅威から保護するために、管理者は不要なファイル拡張子が課題を通じてアップロードされないように制限できるようになりました。特定のファイル形式を制限するには、禁止または許可すべきファイル拡張子のブロック リストまたは許可リストを作成する必要があります。
websudo 許可リストでアクセス管理を厳格化する
websudo 操作のセキュリティ層を追加するために、Jira 用の独自の IP アドレス/サブネット許可リストを構成し、有効化できます。つまり、特定のスーパーユーザー操作を、事前に承認済みの IP アドレスからのみ実行できるようになります。
Confluence ページ ガジェットに代わる Confluence ページ ビューアー
このリリースでは、従来の人気のある Confluence ページ ガジェットが新しい Confluence ページ ビューアーで置き換えられます。この新しいガジェットはモダンかつセキュアな技術スタック上に構築されており、全体的なエクスペリエンスを向上させるために複数の UI 改善が含まれています。これまでのものと同様に、Confluence ページ ビューアーを利用して、リンクされた Confluence Data Center サイトのページを Jira ダッシュボードに埋め込むことができます。
Jira Software と Jira Service Management に SBOM (Software Bill of Materials) を導入
最も安全な製品をお客様に提供するという取り組みのもと、SBOM (Software Bill of Materials) を Jira Service Management に導入することになりました。