Jira Service Management 5.9.x アップグレード ノート
ここでは、Jira Service Management 5.9.x へのアップグレードに関する重要な注意事項について説明します。このリリースの新機能や改善の詳細については、次のページをご確認ください。
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アップグレード ノート
Jira Service Management 5.9.0 には、偽装を伴う OAuth の利用時にアプリケーション リンクを破損させる既知の問題があります。つまり、Confluence 内の Jira 課題マクロや、Jira Service Management で Confluence をナレッジベースとして利用する際に、設定されたフィルターに一致する課題の検索に失敗する可能性があります。この問題の修正はリリース 5.9.1 で提供します。
Jira グループとのリクエストの共有 DATA CENTER
Jira グループとリクエストを共有すると、インスタンスにおけるサービス デスクとカスタマー管理のスケーラビリティが向上します。Jira Service Management プロジェクトでは、Jira のユーザー管理モデルを利用して社内サービス デスクのカスタマーを管理し、Jira との統合を活用できるようになりました。
この機能にはいくつかのメリットがあります。
- この新機能により、プロジェクト管理者とエージェントは、サービス プロジェクトのカスタマーとして追加された Jira グループ全体を対象に、課題ビューからリクエストを共有できるようになります。
1. 課題ビューの新しい [グループ] フィールド - プロジェクト管理者は、組織内で社内カスタマー グループを再構築したり、グループ メンバーをリクエスト参加者として手動で追加してリクエストへのアクセスを許可したりする必要がなくなりました。権限を効率的に管理するために、社内カスタマーにはグループを使用し、社外カスタマーには組織を使用できます。
- また、この機能により、ポータル投票などの既存の機能がさらに使いやすくなります。たとえば、プロジェクト管理者がカスタマー ポータル投票を有効にするには、1 人ずつ個別のアクセスを求めなくても、リクエストに対する内部投票者候補のプールを構築するだけですみます。
- さらに、プロジェクト管理者は、共有機能をヘルプ依頼者にまで拡張して、組織だけでなく、カスタマー ポータルで各自が所属している Jira グループと簡単にリクエストを共有できるようにすることもできます。たとえば、社内ヘルプ デスクとして Jira Service Management をセットアップした場合、社内カスタマーは Jira グループとリクエストをすばやく共有できます。
1. [カスタマー権限] ページ上の専用の [カスタマーはリクエストをグループと共有できますか?] チェックボックス - 管理者は、適切なグループとリクエストを共有するための自動化ルールを作成できます。エージェントは、リクエストをグループと共有して、単一のフォームを通じてより多くの内部オーディエンスから洞察を得ることができます。
グループのカスタマー メール通知ルールは、一括通知を減らすために既定でオフに設定されています。この設定は、[カスタマー通知] ページから変更できます。
アップグレード タスクは、インスタンスが起動して実行されると、バックグラウンドで自動的に実行されます。このタスクは、GUI のすべてのサービス プロジェクトに新しい [グループ] フィールドを追加するものです。プロジェクトの数が多い場合、このタスクは完了するまでに数分かかることがありますが、Jira や Jira Service Management の使用を妨げることはありません。
Run imports on dedicated nodes and track the progress of the operations DATA CENTER
アトラシアンはアセットのインポートに重点を置いており、その一環として Jira Service Management 5.9 では管理者エクスペリエンスの次のように改善されています。
スケジュール指定のインポート用に設定したのと同じノードで手動インポートを実行できます。手動インポート操作をリクエストすると、他のノードにクラスタ メッセージが送信され、専用ノードのみでインポートが処理されます。リソースを消費するスケジュール指定のインポートや手動インポート用に専用ノードを用意しておくと、すべてのノードをスケールアップすることなく、プール全体のパフォーマンスを制御できます。
インポートやその他の操作の進捗はすべてのノードで共有され、すべてのノードの [プロセスの結果] タブに表示されます。
ノードでのインポートの進捗を示す [プロセスの結果] タブ
また、インポートの進捗は、[アセット設定] で設定できる実行作業単位の数に応じて、データベース全体で共有されます。作業単位は、進行中の操作におけるデータベース更新頻度を定量化するものです。
たとえば、CSV インポートの場合、作業単位は CSV ファイルの 1 つの行 (アセット オブジェクト) を表します。間隔を 100 作業単位とした場合、新しいオブジェクトが 100 個インポートされるたびに、インポート操作のステータスがデータベースで更新されます。
既定の作業単位数は 100
です。この値を変更するには、次の手順に従います。
- [管理] > [アプリの管理] に移動します。
- 左側のパネルで、[アセット設定] を選択します。
- [Edit settings] を選択します。
- [データ センター] セクションで、[進行中アクションのステータス更新頻度] の値を編集します。
- [保存] を選択します。
ログイン不要のポータルからのサインアップ フローへの変更 DATA CENTER
カスタマーがログイン不要のカスタマー ポータル経由で最初のリクエストを送信すると、アカウントのサインアップを勧めるメールが別途届きます。この新しいエクスペリエンスにより、必要に応じてアカウントを簡便に作成できるようになりました。アカウントでログインすれば、できることが増え、カスタマー ポータルからの各自のリクエストを操作できます。
また、これらの変更はバージョン 5.4 および 5.8 にバックポートされています。
注意:
- メールにはセキュアなサインアップ トークンが含まれており、他人と共有してはなりません。
- トークンは自動的に期限切れになります。その後、カスタマーがアカウントにアクセスするためには、パスワードをリセットする必要があります。
- カスタマーには、リクエストの作成を確認するメールも届きます。
メール通知のパフォーマンスの向上 DATA CENTER
パフォーマンスを向上させるために、カスタマー メール通知にいくつかのバックエンドの変更が加えられています。これらの変更により、通知の遅延が減り、メールの重複がなくなり、大規模なインスタンスでの CPU 時間が大幅に短縮されます。大規模な受信者プール (100 人を超えるメンバーを含むグループや組織) への通知がはるかに速くなります。
課題ビューでの空のフィールドの表示 / 非表示の切り替え DATA CENTER
空のカスタム フィールドへの入力プロセスを合理化し、既定で課題ビューに表示されるようにします。これを実現するために、空のカスタム フィールドに関する新しい設定が追加されました。管理者は、この機能を使用して、課題ビューでカスタム フィールドの表示 / 非表示を切り替えることができます。
課題ビューに表示される空のフィールドの値は、システム フィールドと同様に「なし」になります。プロジェクト管理者と Jira 管理者は、プロジェクト レベルとインスタンス レベルの両方で、画面の設定を通じて空のカスタム フィールドの表示 / 非表示を変更できます。Jira における権限の詳細をご確認ください。
インスタンス レベルでの設定
Jira 管理者は、[画面の設定] ページで Jira 管理メニューから [空の場合に表示] トグルをオンにできます。
[画面] タブ。ここで、Jira 管理者は Jira で定義されているすべての画面を表示できます。
[空の場合に表示] トグル。有効にすると、空のカスタム フィールドが課題ビューに表示されます。
プロジェクト レベルでの設定
Jira 管理者とプロジェクト管理者は、プロジェクト設定の [課題タイプ] タブと [画面] タブで [空の場合に表示] トグルをオンにできます。
[課題タイプ] ページで空のカスタム フィールドの表示 / 非表示を変更します。
- [課題画面を表示]。ここで、Jira 管理者とプロジェクト管理者はさまざまな課題タイプの画面を設定できます。
- [空の場合に表示] トグル。有効にすると、空のカスタム フィールドが課題ビューに表示されます。
[画面] ページで空のカスタム フィールドの表示 / 非表示を変更します。
- [画面] タブ。ここで、Jira 管理者とプロジェクト管理者は画面スキームを変更し、さまざまな課題タイプの画面を設定できます。
- [空の場合に表示] トグル。有効にすると、空のカスタム フィールドが課題ビューに表示されます。
カスタム フィールドのさらなる改善
この機能の UI はまだ開発中であり、可能な限り最高のユーザー エクスペリエンスを提供するために、現時点では既定では使用できません。新機能にアクセスするには、jira.customfields.configure.modern.ui
機能フラグをオンにしてください。
アトラシアンは、しばらくの間カスタム フィールドの改善に取り組んできて、最近のリリースでいくつかのアップデートを提供しました。このバージョンには、UX と機能設定の両方を強化することを目的として、Jira 管理者向けのメジャー アップデートが含まれています。
すべてのフィールドのコンテキストとそのセットアップを確認できるページを思い出してください。このページに対してデザインの刷新と機能強化が施されています。
コンテキストを設定し、同じページでフィールドを課題画面に関連付けることができるようになりました。ワンクリックでコンテキスト設定と画面設定の間を切り替えることができます。
長いリストをスクロールする必要はなくなりました。代わりに、コンテキストの検索機能が導入されているため、必要なコンテキストを名前または説明で検索してください。
画面も同様に検索可能です。画面名を使用して目的の画面をすばやく検索できます。
情報はテーブル形式のビューで表示されるため、すべてのコンテキスト設定を簡単にスキャンできます。
ページネーションとパフォーマンスの向上により、ページをより迅速かつ効率的に操作できます。
[コンテキスト] タブ: [Development team (開発チーム)] カスタム フィールドに設定されたすべてのコンテキストがリストされます。
[コンテキスト] 列: フィールドに設定されたコンテキストを表示したり、新しいコンテキストを作成したりします。ここでは、次のことを確認することもできます。
コンテキストで選択された課題タイプ。
コンテキストで選択されたプロジェクト。
コンテキストで設定されたフィールドの既定値。
コンテキストで定義されている、フィールドのオプション。一部の Marketplace アプリではこの表に自動的にオプションが追加される可能性があります。
[アクション] メニュー: コンテキストを編集または削除します。
[コンテキストを追加] ボタン: フィールドの新しいコンテキストを作成します。
[コンテキスト] テーブル内の情報はフィールド タイプによって異なる場合があります。
[コンテキスト]、[課題タイプ]、[プロジェクト]、[アクション] などの列は、どのカスタム フィールドでも常に表示されます。ただし、Marketplace アプリのフィールドの中には、[既定値] や [オプション] の代わりにカスタム列をテーブルに追加できるものがあります。これらの列の数とコンテンツは、カスタム フィールドを作成したアプリによって制御およびカスタマイズされます。
カスタム フィールドのコンテキストの設定の詳細をご確認ください。
アバター データを Amazon S3 に保存する
アバター データの保存用に Amazon S3 を導入することは、アトラシアンの主な目標に向けたもう 1 つのステップです。それは、すべての Data Center のお客様が S3 オブジェクト ストレージを使用してアバターと添付ファイルの両方を保存できるようにすることです。今後のリリースで最新情報をご案内します。
このリリースは重要なマイルストーンです。Jira Service Management Data Center で、Amazon S3 にアバターを保存できるようになりました。ユーザー アバター、課題タイプ アイコン、リクエスト タイプ アイコン、プロジェクト アイコンなどのアバター データは、 <sharedhome>
ディレクトリに保存する代わりに S3 バケットに保存できます。
これは、特にインスタンス上のデータ量が増えている場合に、Jira アプリのスケーラビリティが向上し、データ ストレージ管理がより効率的になることを意味します。
Jira の Amazon S3 設定については、次の点に留意してください。
- これは、Jira Service Management Data Center ライセンスをお持ちで、Jira をホスト予定か、すでに実行しているお客様が利用できます。
- S3 オブジェクト ストレージにアバター データを保存するための要件は次のとおりです。
Amazon S3 をデータ ストレージとして設定します。S3 バケットを設定して Jira に接続する方法をご確認ください。
ファイル システムの既存のデータを S3 バケットに移行します。Amazon DataSync を使用してアバター データを S3 に移行する方法をご確認ください。
Jira アバター用の Amazon S3 オブジェクト ストレージの設定の詳細をご確認ください。
サポート終了のお知らせ
Jira 9.9 では、次のプラットフォームの廃止が予定されています。
- PostgreSQL 10
- PostgreSQL 11
- Oracle 12c R2
これらのプラットフォームのサポートは、今後のリリースで終了する予定です。最新情報については、Jira Service Management のリリース ノートと「サポート対象プラットフォーム」を確認してください。
アプリ開発者向けの情報
アプリに関するすべての重要な変更については、「Jira 9.9 への準備」を参照してください。
アップグレード手順
最新のバージョンにアップグレードするために、次の資料を活用できます。
- 利用可能なすべてのアップグレード方法およびアップグレード前の手順を含む完全なアップグレード手順について、「Jira アプリケーションのアップグレード」をご参照ください。
- ご自身の環境に合わせたアップグレードをご検討の場合、[Jira 管理] > [アプリケーション] > [アップグレードを計画] をご確認ください。アップグレード先のバージョンの提案やアップグレード前のチェックの実行が行われ、詳細な手順を含むカスタムのアップグレード ガイドが提供されます。