ゼロ ダウンタイム アップグレードの管理
ゼロ ダウンタイム アップグレード (ZDU) を使用すると、ユーザーのダウンタイムなしで Jira Data Center をアップグレードできます。つまり、アップグレード プロセス中もインスタンスを引き続き使用できます。
ゼロ ダウンタイムについて
ゼロ ダウンタイム アップグレード (ZDU) は、Jira Data Center で利用できる、特殊な手法です。これは、ノードを 1 つずつアップグレードしながら異なる Jira バージョンで動作させることができるようにするアップグレード モードを導入します。アップグレード中、Jira は引き続き完全に動作し、ユーザーは通常どおりに使用できます。
ZDU は、Jira Software Data Center と Jira Service Desk Data Center の両方で使用できます。このアップグレード手順を使用するには、Jira Software 7.3 または Jira Service Desk 3.6 が必要な最小バージョンとなります。Jira Software と Jira Service Desk の両方を実行している場合についてもこのドキュメントで説明します。
ゼロ ダウンタイム アップグレード プロセスには長い時間がかかる場合があるため (ノード数に応じて異なります)、必要な操作をすべて完了したかどうかを確認できる、便利なチェックリストも用意しています。このページのすべてのステップを 1 つずつ実行することをおすすめします。チェックリストは、何をどこまで実行したかを追跡するためのツールです。
技術的な概要
アップグレードに関連してクラスタで発生する内容の詳細については、「ZDU 技術概要」を参照してください。
FAQ
ご質問がある場合、「ゼロ ダウンタイム アップグレードの FAQ」をご確認ください。
はじめる前に
ゼロ ダウンタイム アップグレードを開始する前に、いくつかすべきことがあります。
目的のバージョンのインストーラーがあることを確認します。 | |
対象のバージョンについて熟知していることを確認します。 | |
サポートされるプラットフォームを使用していることを確認します。 | |
アドオンをチェックします。 | |
データベースのバックアップ | |
サポート ヘルス チェック、インスタンス ヘルス、およびサポートされるツール プラグインが有効化さえr、最新バージョンであることを確認します。 |
新しいバージョンのプレステージングとテスト
アップグレードは、本番環境を最も反映するテスト環境で最初に実行することを強くお勧めします。テスト環境のアップグレードに成功し、正常な機能を確認するまでは、本番環境インスタンスをアップグレードしないでください。これには、アドオンとカスタマイズのチェックも含まれます。テスト環境におけるアップグレードで解決できない問題がある場合、弊社サポート サイトで課題を作成してサポートを依頼してください。
1. Jira をアップグレード モードにする
Jira をアップグレード モードにすることで、アップグレードを完了またはキャンセルするまでの間、クラスタのノードを Jira Software または Jira Service Desk の異なるバージョンで実行できます。Jira をアップグレード モードにするには、すべてのノードが同じバージョンで実行されている必要があります。
- > [アプリケーション] > [Jira アップグレード] に移動します。
- [Jira をアップグレードにする] をクリックします。これは、利用しているすべてのノードが同じバージョンにある場合にのみ利用できます。
Jira を初めてアップグレード モードにした場合、アップグレードをキャンセルして Jira のアップグレード モードがキャンセルされます。これは、ノードのアップグレードを開始するまでの間のみ利用可能です。ノードを同じバージョンにアップグレードしたら、アップグレードをファイナライズできます。アップグレードをキャンセルするには、各ノードを元のバージョンにロールバックする必要があります。
2. Jira アプリケーションを更新する
クラスタで Jira Software と Jira Service Desk の両方を実行している場合、Jira 共有ホームに Jira Service Desk のファイルを手動でコピーする必要があります。Jira Software または Jira Service Desk を単体で実行している場合、この手順はスキップして構いません。
- 必要な Jira Service Desk OBR ファイルをダウンロードします。ダウンロードしたバージョンが、インストールしようとしている Jira Software のバージョンとの互換性を持つことを確認します。互換性の確認についてはこちらをご参照ください。
- ダウンロードした OBR ファイルの拡張子を .obr から .zip へ変更します。
- このファイルを解凍してコンテンツを展開します。
- zip ファイルのコンテンツを展開したディレクトリと子ディレクトリ「dependencies」からすべての jar ファイルをコピーし、<Jira 共有ホーム>/plugins/installed-plugins に配置します。共有ホーム ディレクトリの詳細については、こちらのセクション 3 をご参照ください。ターミナル コマンドは次のようになります。
- Linux: cp *.jar dependencies/*.jar <Jira 共有ホーム>/plugins/installed-plugins
- Windows: copy *.jar + dependencies/*.jar <Jira 共有ホーム>/plugins/installed-plugins
アップグレード プロセス中、アップグレードされたノードは共有ホームから新しい Jira Service Desk jar ファイルを取得します。アップグレード待ちのノードは引き続き古いバージョンの jar を使用します。アップグレードが完了すると、すべてのノードは Jira Service Desk の新しいバージョンを実行することになります。
3. ノードをアップグレードする
Jira インスタンスがアップグレード モードになったら、各ノードを手動でアップグレードできます。ノードのアップグレードには、Jira の停止、インストールのアップグレード、Jira の開始が含まれます。Jira の停止では、ノードがクラスタから削除されて利用不可能になります。そのノードにログインしていたすべてのユーザーの、ほかのノードにリダイレクトされる前のすべてのセッションが失われます。管理差は、アップグレードするノードとその順番を決定する必要があります。ゼロ ダウンタイムを実現するためには、常に 1 つ以上のノードをオンラインにしてクラスタに接続しておく必要があります。Jira Data Center ノードの監視に関する便利な情報についてはこちらをご参照ください。また、セットアップによっては、ノードを「ドレイン」して影響を最小限に抑えることができます。
通常のアップグレードと同じように Jira インストーラーを使用して、ノードをアップグレードします。インストーラーがアップグレード タスクのほとんどを実行します。ただし、Jira インストールでカスタマイズを行っている場合、アップグレードしたインストールにカスタマイズしたファイルを手動で移行する必要があります。
これで、ノードをアップグレードする準備が整いました。インストーラーにアクセスできることを確認してから、アップグレードするノードを選択します。次に、以下の手順に従います。
最初のノードをアップグレードしたら、クラスターで利用可能であり、ユーザーがそのノードにログインしてノードを使用できることを確認します。完了したら、各ノードでプロセスを繰り返します。
4. アップグレードを完了する
アップグレードをファイナライズすると、必要なアップグレード タスクがインスタンスで実行され、Jira のアップグレード モードが終了します。必要なタスクが完了したら、インストールのアップグレードは完了です。
- > [アプリケーション] > [Jira アップグレード] に移動します。
- アップグレードを完了するをクリックします。これは、ノードがすべて同じバージョン (新しいバージョン) の場合のみ使用可能です。
おめでとうございます! インスタンスをアップグレードし、ゼロ ダウンタイムを達成しました!