コネクション切断の問題を乗り越える方法

データベース サーバーがリブートしたり、ネットワーク障害が発生したりすると、データベース コネクション プール内のすべてのコネクションが切断されます。この課題を解決するには通常、Jira の再起動が必要になります。

しかし、単純な SQL クエリの実行によって、データベースのコネクションプール内のコネクションを有効にすることができます。プール内で切断されたデータベースコネクションが検出されると、新しいものが作成されてこれに置き替えられます。

これを行うには、Jira ホーム ディレクトリdbconfig.xml ファイルで、オプションの <validation-query/> 要素を指定する必要があります。これは、データベース コネクション プール内のコネクションのバリデーション クエリです。詳しくは、以下の手順を参照してください。

Jira でデータベース コネクションのバリデーションを確実に行う

  1. Jira (または Jira を実行中の Tomcat のインストール環境) をシャットダウンします。
  2. Jira ホームディレクトリdbconfig.xml ファイルを編集するか、 Jira 設定ツール の [詳細] タブを使用して、関連する設定を行います。
  3. お使いのデータベース向けのバリデーションクエリを設定します:
    • dbconfig.xml ファイルを編集する際は、以下の MySQL 用の例にあるように、使用するタイプのデータベースに適したバリデーション クエリを持つ <validation-query/> 要素を追加します (詳細については、以下の バリデーション クエリの決定 を参照してください)。

      <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
       
      <jira-database-config>
        <name>defaultDS</name>
        <delegator-name>default</delegator-name>
        <database-type>mysql</database-type>
        <jdbc-datasource>
          <url>jdbc:mysql://dbserver:3306/jiradb?useUnicode=true&amp;characterEncoding=UTF8&amp;sessionVariables=storage_engine=InnoDB</url>
          <driver-class>com.mysql.jdbc.Driver</driver-class>
          <username>jiradbuser</username>
          <password>password</password>
          <pool-min-size>20</pool-min-size>
          <pool-max-size>20</pool-max-size>
          <pool-max-wait>30000</pool-max-wait>
       
          <validation-query>select 1</validation-query>
          <min-evictable-idle-time-millis>60000</min-evictable-idle-time-millis>
          <time-between-eviction-runs-millis>300000</time-between-eviction-runs-millis>
       
          <pool-max-idle>20</pool-max-idle>
          <pool-remove-abandoned>true</pool-remove-abandoned>
          <pool-remove-abandoned-timeout>300</pool-remove-abandoned-timeout>
       
          <pool-test-while-idle>true</pool-test-while-idle>
          <pool-test-on-borrow>false</pool-test-on-borrow>
          <validation-query-timeout>3</validation-query-timeout>
       
        </jdbc-datasource>
      </jira-database-config>
      
    • Jira 設定ツールを利用する場合、[詳細] タブから [バリデーション クエリ] チェックボックスを選択して、使用するデータベースのタイプに適したバリデーション クエリを入力します (詳細については、以降の「バリデーション クエリの決定」を参照してください)。
  4. バリデーションクエリのタイムアウトを指定します。この値は、データベースコネクションが切断されたものとシステムが判断するまで、システムが待機しなくてはならない適当な時間 (秒単位) となります:
    • If editing the dbconfig.xml file, add the <validation-query-timeout/> element with the appropriate length of time (in seconds). (warning) This should only be done for MySQL.
    • Jira 設定ツールを利用する場合、[詳細] タブから [バリデーション クエリ タイムアウト] チェックボックスを選択し、適切な時間の長さ (秒単位) を入力します。
  5. 上記のバリデーション クエリのオプションに関連する、以下のオプションを指定することもできます(詳細については、 データベース接続のチューニング - コネクション プールの設定  を参照して下さい)。

    JIRA 設定ツール 「詳細」 タブ オプション

    dbconfig.xml の要素

    アイドル状態にテストpool-test-while-idle
    追い出し実行間の時間time-between-eviction-runs-millis
    追い出し可能な最小限のアイドル時間min-evictable-idle-time-millis
  6. 編集した dbconfig.xml ファイルを保存します (Jira 設定ツールを使用している場合は [保存] ボタンをクリックします)。

  7. Restart JIRAJira(or the Tomcat installation running Jira).

(info) Please Note: If you continue to have problems with connections closing, you may need to set the time-between-eviction-runs-millis parameter to a lower value or as a last resort, set test-on-borrow to true. For more information about test-on-borrow, see Tuning database connections - connection pool settings section.

バリデーション クエリおよびタイムアウトの決定

各データベースの種類におけるバリデーションクエリは、それぞれ若干異なる SQL 構文の条件を有しています。バリデーションクエリは、プールからコネクションが回収される度に実行されるため、可能な限りシンプルなものが臨まれます。バ リデーションクエリのタイムアウトは、MySQL 向けにおいてのみ設定します。

各バリデーションクエリに推奨されるバリデーションクエリを以下に紹介します。:

データベース タイプ

バリデーション クエリ

バリデーション クエリ タイムアウト

MySQL

select 1

3

Microsoft SQL Server

select 1

N/A

Oracle

select 1 from dual

N/A 

PostgreSQL

select version();

N/A

(warning) If the Validation query timeout is used on any database other than MySQL it will cause significant problems with the Jira instance.

結果

これで、データベースのコネクション プール内のすべてのコネクションが完全に失われても、Jira (または Jira を実行中のアプリケーション サーバー) を再起動することなくコネクションを回復できます。

(warning) パフォーマンス上の留意点

  • このオプションを設定すると、パフォーマンスに影響が及びますが、クエリそのものは素早く実行されるため、パフォーマンス上の全体的な影響は最低 限に保たれます。更に、このクエリが実行されるのは、コネクションが成立した場合においてのみとなります。よって、リクエストの間ずっとコネクションが保 たれると、クエリは一回のリクエストに対して一度のみしか発生しません。
  • 実行する Jira のインストール環境が大規模である場合、この操作によるパフォーマンスへの影響を評価してから実装することをお勧めします。
最終更新日 2018 年 7 月 5 日

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