Jira 9.4 長期サポート リリースのアップグレード ガイド

長期サポート リリースとは、スマートな更新と堅牢な安定性を組み合わせたものです。当社では LTS リリースを通じて、バージョンのサポート終了までの間のセキュリティ、安定性、データ整合性、パフォーマンスの問題への継続的なアクセスを提供します。

アップグレードを行うべき理由

機能のハイライト

主な機能を確認
  • Automation for Jira が Jira Software Data Center の一部に (Data Center): チームがプロセスやワークフローを自動化できるため、手動の反復タスクが実行不要になって重要な作業に集中できます。

  • セーフガードを利用して過剰なアクティビティを制限 (Data Center): 自動化に大きく依存している場合、セーフガードを利用して bot アカウントのグループで課題に追加できるコメントを制限することで、bot アカウント グループのアクティビティの管理を行えます。セーフガードは、1 つの課題のコメントの数が上限 (デフォルトまたはカスタム) に近づいていたり、上限に到達していたり、上限を超過したりしているときにメールでアラートを送信します。

  • アクティビティ タブの改善 (Data Center): [コメント]、[履歴]、[作業ログ]、および [すべて] タブのアクティビティ アイテムを Jira 課題ビューで表示して編成する方法を最適化しました。並べ替えの挙動を修正し、タブのコンテンツのインクリメンタルな読み込みを導入しました。

  • セキュアなアプリケーション リンクでクラウド製品に接続: アプリケーション トンネルはネットワーク トンネルを利用し、Atlassian Cloud でご利用の組織と自社ネットワーク内の製品との間に、セキュアな通路を作成します。この通路を使ってアプリケーション リンクをトンネルし、製品を安全な方法で連携できます。

  • OAuth 2.0 でさらにセキュアな連携を実現: Jira を OAuth 2.0 プロバイダーとして構成できる方法を追加しました。これによって外部アプリケーションとの双方向のデータ交換を実現し、外部アプリケーションに Jira データへのアクセスを許可することも、Jira にそれらのアプリケーションのデータをリクエストさせることもできます。OAuth 2.0 により、人気のサードパーティ アプリで Jira 専用の独自のコネクタを作成することもできます。

  • OAuth 2.0 の送信メール (SMTP): OAuth 2.0 認証を送信メール サーバーで有効化しました。Google と Microsoft は、SMTP プロトコルとともに、接続のためのプロバイダーとして引き続きサポートされます。

  • Java Flight Recorder で Jira の診断やトラブルシューティングを実行中に実施: Java Flight Recorder は、アプリの分析やトラブルシューティングをランタイムで実行可能な軽量の診断ツールです。このツールは Java Virtual Machine のイベントをランタイムで収集し、バイナリ ファイルに記録します。記録が利用できるようになったら、新しいトラブルシューティングおよびサポートツールを利用してサポート zip に Java Flight Recorder のデータを含め、アトラシアン サポートに支援を依頼するために送信できます。

  • プロジェクト ピッカーの検索の改善: プロジェクト ピッカーの検索パフォーマンスを改善しました。プロジェクト ピッカーが入力に応じてバックエンドにクエリを出して、一致した結果のみを返すようになりました。空のクエリや空白は無視されます。

  • ノードのスケーリング (Data Center): スケーラビリティを高めてノード起動を高速化するために、インデックスのキャッチアップがご利用の Jira インスタンスの複数のスレッドで実行されるようになりました。

  • アジャイル ボードのパフォーマンスの改善: Jira でのアジャイル ボードの処理方法やスプリントの読み込み方法を改善しました。アジャイル ボードのオープンやスプリントの編集を素早く行えるようになったため、パフォーマンスの問題で作業が中断することはなくなります。

  • 監査ログからイベントを除外 (Data Center): 一部の監査イベントをログに記録しないようにする新機能を追加しました。

  • アプリ監視でサイトを時計仕掛けのように実行: アプリ監視をオンにして、新しいアプリ固有のメトリクスからさらに詳細なビューを取得できるようになりました。パフォーマンスの問題を早期段階あるいは発生前に診断し、タイムリーなソリューションを見つけることができます。

アクセシビリティのハイライトを確認

この LTS リリースには複数のアクセシビリティ面での更新が含まれます。このアップグレードによってアクセシビリティのブロッカーを軽減し、そのようなユーザーは Jira Software および Jira Service Management 内で必須タスクを完了できるようになります。

Jira Software では、視力の弱いユーザーやキーボードのみを利用するユーザーに影響する多くのクリティカルな問題を解決しています。さらに、Jira Service Management ではアセット機能に関連するユーザー アクセシビリティを更新したほか、全体的なユーザー エクスペリエンスを改善しています。クローズ済みの JAC のアクセシビリティ チケットを、JSW についてはこちら、JSM についてはこちらでご確認ください。詳細については「9.4 に向けた準備」をご確認ください。

Jira Service Management 5.4 の機能のハイライト

Jira Service Management 5.4 のハイライトの詳細については JSM の変更履歴をご確認ください。

変更と改善点

Jira 9.4 には、機能、サポート対象プラットフォーム、およびパフォーマンス改善を含む、多数の変更が含まれます。

サポート対象プラットフォームの変更

Jira 9.4 のリリースまでに、サポート対象プラットフォームで次のような変更を行っています。

  • PostgreSQL 9.6、MySQL 5.7、およびレガシーの Microsoft Edge のサポートを終了
  • Microsoft SQL Server 2019、PostgreSQL 12、PostgreSQL 14、および Amazon Aurora PostgreSQL 14 (Data Center のみ) のサポートを追加

クリティカルなバグの修正

Learn more about bug fixes in Jira 8.20 to Jira 9.4

サポート終了ポリシー

アトラシアンでは、フィーチャー バージョンについて、そのバージョンの最初の主要なイテレーションのリリースから 2 年間をサポート対象としています。 バージョンがサービス終了に達すると、そのバージョンについてのサポートを受けることはできません。 Jira の長期サポート リリースのサポート終了日は次のとおりです。詳細情報

バージョンサポート終了日
8.132022 年 11 月 8 日
8.202023 年 10 月 19 日
9.42025 年 1 月 31 日

ご利用のアトラシアン スイートとの互換性を持つバージョン

アップグレード後に環境が完全に機能するよう、Jira 9.4 との互換性を持つ Bamboo、Bitbucket、および Confluence バージョンを確認します。

  • Bamboo: バージョン 8.0 以降
  • Bitbucket: バージョン 7.17 以降
  • Confluence: バージョン 7.19 以降
    • Confluence 7.17 よりも前のバージョンでは、こちらの API エンドポイントに完全な連携を妨げる問題がありました。この問題は Confluence 7.17 で修正されているため、これ以降のバージョンにアップグレードするようにしてください。Confluence 7.19 が推奨されます。

アップグレード手順

アップグレード パスの概要は次のとおりです。

ソース バージョン

8.5、8.13、8.20

すでに 9.x をご利用の場合、標準のアップグレード ガイドをご利用ください。

7.x からアップグレードする場合、最初に Jira をバージョン 8.13 にアップグレードしてから、Jira 8.13 から Jira 9.4 にアップグレードするための手順を利用します。

ターゲット バージョン9.4
アップグレード方法と想定されるダウンタイム
  • 8.x から 9.x にアップグレードする場合、Jira の完全な再インデックスで発生するダウンタイムを見込んで計画する必要があります。ダウンタイムの長さは、 課題やアプリの数に応じて異なります。ゼロ ダウンタイム アップグレードの方法は利用できませんダウンタイムの見積もりの詳細を確認
  • ご利用の Jira Data Center ですでに 9.x を利用している場合、ゼロ ダウンタイム アップグレードの方法を利用したアップグレードが可能であり、ダウンタイムの計画は不要です。 

アップグレードの準備を整えて正常に完了できるよう、次のガイドをご利用ください。

既知の問題

課題ソリューション
Jira 9.x へのアップグレード後、課題のコメントのスレッドがページ上部にある場合に、課題のコメントの追加ボタンや新規コメント用のテキスト ボックスが引き続きページ下部に表示される

This is a known issue tracked in the ticket JRASERVER-74122 - Getting issue details... STATUS  

遠慮なくチケットにコメントをご記入ください。アトラシアンがユース ケースを深く理解し、この問題がカスタマーの業務にどのような影響を与えているかを把握できます。

The performance check has shown some regression on the Browse Projects page starting from Jira 9.3. Due to this, the Browse Projects action performs around 10% slower, especially at scale on instances with a high number of projects.

This is a known issue we're going to fix in Jira 9.4.1. The issue is tracked in the ticket JRASERVER-74576 - Getting issue details... STATUS

遠慮なくチケットにコメントをご記入ください。アトラシアンがユース ケースを深く理解し、この問題がカスタマーの業務にどのような影響を与えているかを把握できます。

The user receives an error message when accessing Project settings if no Asset object schema exists and the user isn't in the jira-systems-administrators group.

This is a known issue tracked in the ticket JSDSERVER-12199 - Getting issue details... STATUS

遠慮なくチケットにコメントをご記入ください。アトラシアンがユース ケースを深く理解し、この問題がカスタマーの業務にどのような影響を与えているかを把握できます。

Some users get the following message while viewing Kanban boards: "Uncaught TypeError: Cannot read properties of null (reading 'innerText')".

This is a known issue we're going to fix in Jira 5.4.1. The issue is tracked in the ticket JSDSERVER-12124 - Getting issue details... STATUS

遠慮なくチケットにコメントをご記入ください。アトラシアンがユース ケースを深く理解し、この問題がカスタマーの業務にどのような影響を与えているかを把握できます。

The user may experience typing inverted text in the Text Area Attribute field when in Asset Object View in Jira Service Management. 

This is a known issue in Jira Service Management (JSM) we're going to fix. The current workaround is to use Asset Schema View. This is tracked in JSDSERVER-12204 - Getting issue details... STATUS

Feel free to leave comments on the ticket so we know your use cases better and understand how this issue is impacting your operations.

In Jira Service Management 5.3.0, free login on the customer portal was introduced. Because of this update, outgoing mail notifications might get delayed by many hours for any instance on JSM 5.3.0.

This is a known issue in Jira Service Management (JSM) we're going to fix. The issue is tracked in the ticket JSDSERVER-12279 - Getting issue details... STATUS

Feel free to leave comments on the ticket so we know your use cases better and understand how this issue is impacting your operations.

In Jira Software, an outgoing mail configuration can't be saved using the JNDI Location setting. This issue impacts any Jira Server and Data Center version since Jira 9.2.

This is a known issue tracked in the ticket JRASERVER-74705 - Getting issue details... STATUS

In the ticket, you can find a workaround instruction to save your outgoing mail configurations.

遠慮なくチケットにコメントをご記入ください。アトラシアンがユース ケースを深く理解し、この問題がカスタマーの業務にどのような影響を与えているかを把握できます。

The full reindex slows down for Jira 9.0.0. This is due to extra operations performed during Jira reindex that improve index correctness.

This is a known issue tracked in the ticket JRASERVER-74787 - Getting issue details... STATUS

遠慮なくチケットにコメントをご記入ください。アトラシアンがユース ケースを深く理解し、この問題がカスタマーの業務にどのような影響を与えているかを把握できます。

最終更新日: 2024 年 10 月 18 日

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