Synchrony の設定

Synchrony は、Confluence での共同編集を実現します。

Synchrony を設定するための UI はありません。設定の変更 (Synchrony ポートやメモリ設定の変更など) はシステム プロパティ経由で行われます。これらのプロパティの渡し方は、Synchrony が Confluence によって管理されているか、別のクラスタとしてデプロイされているかによって異なります。 

ほとんどの場合、Synchrony は Confluence で管理されます。 

Data Center ライセンスをお持ちの場合、Confluence に対して Synchrony の管理を許可するのではなく、スタンドアロンの Synchrony をクラスタでデプロイおよび管理することを選択できます。詳細は、「Confluence および Synchrony で利用可能な設定」を参照してください。 

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認識済みのプロパティを Synchrony に渡す

Synchrony が Confluence で管理されている場合 (最も一般的な設定)、システム プロパティを Confluence に渡すことで、Synchrony に変更を加えることができます。お使いのオペレーティング システムでこれを行う最適な方法について、「システム プロパティの設定」を参照してください。 

認識済みのシステム プロパティ」でシステム プロパティの完全な一覧を確認できます。 

スタンドアロンの Synchrony をクラスタで実行している場合は、start-synchrony スクリプト経由で Synchrony に直接プロパティを渡します。

プロパティは、Synchrony が Confluence で管理されている場合とは異なる場合があります。必須プロパティとオプションのプロパティの完全な一覧については、「Confluence Data Center 用に Synchrony クラスタを設定する」を参照してください。 

JVM 引数を Synchrony に渡す

システム プロパティで提供されていない追加の引数を、Synchrony の JVM へ直接渡す必要が生じることがあります。  

Synchrony が Confluence によって管理されている場合は、ホーム ディレクトリ (Data Center ライセンスがある場合は共有ホーム) に synchrony-args.properties というファイルを作成して、Synchrony に渡す引数を 1 行に 1 つずつ含める必要があります。

例:

synchrony.jvm.arg.0=-Dproperty1=value1
synchrony.jvm.arg.1=-Dproperty2=value2
...
synchrony.jvm.arg.N=-XX:NumberOfGCLogFiles=5

その他の例については「 Synchrony プロセスのガベージ コレクション (GC) ロギングを有効化する方法」をご確認ください。

この方法では、Confluence のシステム プロパティ (synchrony.port、Xmx または Xss など) によってすでに処理された値は渡せません。

Synchrony をクラスターにおいてスタンドアロンで実行している場合は、その引数を start-synchrony スクリプトの "Optional Overrides (オプションのオーバーライド)" セクションに追加することで、Synchrony の JVM に引数を直接渡します。

設定変更の一般的な例

Synchrony に変更を加える 2 つの一般的な例として、ポート 8091 が既に使用されている場合に Synchorny を実行するポートを変更する場合と、Synchrony に割り当てられている最大ヒープ メモリをを変更する場合があります。 

Synchrony が実行されているポートの変更

Synchrony は、既定でポート 8091 で実行されます。このポートがサーバー上の別のアプリケーションによってすでに使用されている場合は、synchrony.port システム プロパティを使用して、利用可能なポートを変更します。  

Confluence 6.0.3 以前を使用している場合、synchrony.port の代わりに reza.port を使用する必要があります。

Synchrony の最大ヒープを変更するには

Synchrony の既定の最大ヒープサイズは 2 GB です。 

Synchrony に関連してメモリ不足エラーが発生した場合は、synchrony.memory.max システム プロパティを使用して、Synchrony に割り当てられているヒープ サイズを変更できます。

クラスタで Confluence を実行している場合は、各ノードの最大ヒープ サイズを 4 GB に増やしてください。 

例については、「Synchrony のヒープ割り当てを増やす方法」を参照してください。

管理対象の Synchrony のログ レベルを変更する

管理対象の Synchrony のログ レベルは、デフォルトで INFO に設定されています。詳細度が高すぎる場合は、WARN または ERROR にログ レベルを下げることができます。 

管理対象の Synchrony のログ レベルを変更するには、次の手順に従います。 

  1. 次のコンテンツを使用して synchrony-log4j.properties を作成します。

    log4j.rootLogger=WARN, stdout
    log4j.appender.stdout=org.apache.log4j.ConsoleAppender
    log4j.appender.stdout.Target=System.out
    log4j.appender.stdout.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
    log4j.appender.stdout.layout.ConversionPattern=%d %p [%t] [%c{4}] %m%n

    この例では、ログ レベルは WARN に設定されます。ログ エラーのみにする場合は、ERROR に置き換えます。

  2. ファイルを保存します。ファイルはどこに置いてもかまいませんが、synchrony-args.properties ファイルと一緒にホーム ディレクトリ (または共有ホーム ディレクトリ) に置くことをおすすめします。 
  3. <home-directory>/synchrony-args.properties ファイルを編集します。クラスターで Confluence を実行している場合は、これが共有ホーム ディレクトリになります。 
  4. 次の行を追加し、Synchrony にログ設定の場所を伝えます。 

    log4j.configuration=file://<path-to-file>/synchrony-log4j.properties

    <path-to-file> を、実際のファイル パスと置き換えます。Linux の場合は、たとえば =file:///var/confluence/local-home/synchrony-log4j.properties のような記述になります。

  5. Confluence では、[ 管理 ] メニューから [一般設定] > [共同編集] の順に移動し、[Synchrony を再起動] を選択して、変更を反映します。

Confluence DEBUG プレフィックスを除外する

Synchrony は Confluence で管理されるため、Synchrony のログには Confluence 自体の情報を使用したプレフィックスが含まれています。このプレフィックスを除外することで、ログを読みやすくすることができます。

Synchrony のログから Confluence DEBUG プレフィックスを除外するには、次の手順を実行します。

  1. <install-directory>/confluence/WEB-INF/classes/log4j.properties ファイルを編集します。
  2. 以下のように log4j.appender.synchronylog.layout.ConversionPattern を変更し、%d %p [%t] [%c{4}] を削除します。

    log4j.appender.synchronylog.layout.ConversionPattern=%m%n
  3. ファイルを保存してから Confluence を再起動し、変更内容を反映させます。

Confluence をクラスターで実行している場合は、この手順を各 Confluence ノードで実行する必要があります。 

スタンドアロンの Synchrony のログ レベルを変更する

Synchrony をクラスターに単独でデプロイして管理する場合は、ログ レベルを start-synchrony スクリプトで設定することができます。 

スタンドアロンの Synchrony のログ レベルを変更するには、次の手順を実行します。 

  1. 次のコンテンツを含む、synchrony-log4j.properties という名前のファイルを作成します。

    log4j.rootLogger=WARN, stdout
    log4j.appender.stdout=org.apache.log4j.ConsoleAppender
    log4j.appender.stdout.Target=System.out
    log4j.appender.stdout.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
    log4j.appender.stdout.layout.ConversionPattern=%d %p [%t] [%c{4}] %m%n
    log4j.category.com.hazelcast=INFO
    log4j.category.hazelcast=INFO

    この例では、ログ レベルは WARN に設定されます。ログ エラーのみにする場合は、ERROR に置き換えます。Hazelcast のログ レベルは INFO のままにし、Synchrony ノードの相互通信を引き続き確認できるようにします。

  2. ファイルを保存します。ファイルの置き場所は自由ですが、Synchrony のディレクトリに置くことをおすすめします。 
  3. <synchrony-directory>/start-synchrony.sh または start-synchrony.bat ファイルを編集します。
  4. 次の行を Optional Overrides セクションに追加し、Synchrony にログ設定の場所を伝えます。

    log4j.configuration=file://<path-to-file>/synchrony-log4j.properties
  5. Synchrony を再起動して変更内容を反映します。 

この手順を、各 Synchrony ノードで繰り返します。 

トラブルシューティング

  • Data Center ライセンスがあり、Confluence で Synchrony を管理している場合は、synchrony-args.properties ファイルを共有ホーム ディレクトリに保存して、すべての Synchrony プロセスが同じ JVM 引数で開始されるようにします。ローカル ホームに synchrony-args.properties ファイルがあれば、引数はそのノードの Synchrony プロセスにのみ渡されます。
  • 7.20 以来、JVM 引数を Synchrony に渡せるようにして、Synchrony 関連の課題の診断に役立つようにしました。「 Synchrony プロセスのガベージ コレクション (GC) ロギングを有効化する方法」をご参照ください。
最終更新日: 2024 年 10 月 31 日

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