Confluence の診断
パフォーマンスの問題やシステム停止を調査する際には、サイトで問題が発生するまでに何が起こったかを把握することをおすすめします。この際、診断情報が役立ちます。
診断アラートは多くの場合、単体では対応操作を判断する根拠にはなりませんが、サイトの動作の詳細な全体像を構築し、問題の原因となっている可能性がある症状の特定に役立ちます。
この機能は Confluence 6.11 ではまだ実験段階です。後の Confluence リリースでしきい値を微調整し、この診断情報用の UI を提供する予定です。しばらくお待ちください。
診断アラートについて
診断ツールの目的は、サイトに問題を引き起こす可能性があることがわかっている症状や動作を継続的に確認することです。しきい値を超えるとアラートがトリガーされます。
例えば、ローカル ホーム (または共有ホーム) ディレクトリのディスク空き容量が 8192 MB 未満になると、アラートがトリガーされます。スペースが不足すると、新しいファイルのアップロード、スペースのエクスポート、および、そのディレクトリへのファイルの書き込みに依存するその他のタスクを実行できなくなる可能性があるため、この機能が便利です。
しきい値は、アラートがトリガーされるポイントとしてのみ機能する点にご注意ください。タイムアウトや、その他のハード制限とは異なります。例えば、長時間実行されるタスクでは、5 分後にアラートがトリガーされても、8 分後に正常に完了する可能性があります。
アラートがトリガーされると、atlassian-confluence.log
ファイル (アプリケーション ログ) にメッセージが書き込まれ、詳細が atlassian-diagnostics.log
ファイルに提供されます。これはサポート ZIP ファイルにも含まれます。
一部の動作は 1 つのアラートのみをトリガーしますが、複数のアラートをトリガーできるものもあります。診断情報はデータベースに保存され、30 日間保持されます。古いアラートは自動的に削除されます。
アラートの種類
アラートには複数の種類があります。
アラートとナレッジベース | レベル | 既定のしきい値 | 設定可能 |
---|---|---|---|
Low free disk space | 重要 | 8192 メガバイト | はい |
Low free memory | 警告 | 256 メガバイト | はい |
Node left or joined the cluster | 情報 | N/A | いいえ |
Long running task exceeded time limit | 警告 | 300秒 | はい |
Garbage collection exceeded time limit | 警告 | 10 % (過去 20 秒での値) | はい |
可用性
一部の診断アラートは、サイトでパフォーマンスの問題を発生させたり、継続的に実行するように設計されていなかったりするため、既定で無効化されています。
アトラシアンのサポート チームは、特定の問題のトラブルシューティングをおこなう際、次のアラートのいずれかを有効にするように依頼する場合があります。この際、手順についての情報も提供します。
アラートとナレッジベース | レベル | 既定のしきい値 | 設定可能 |
---|---|---|---|
HTTP request exceeded time limit | 警告 | 60秒 | はい |
Macro rendering exceeded time limit | 警告 | 30秒 | はい |
Thread memory allocation rate exceeded limit | 警告 | 5 % (過去 20 秒での値) | はい |
Sandbox crashed or was terminated during document conversion | 情報 | N/A | いいえ |
アラート レベル
診断アラートには 3 つのレベルがあります。
- 情報 - クラスタへのノード追加など、問題をトラブルシューティングする際に役立つ可能性がある情報
- 警告: メモリ低下など、将来のパフォーマンスや可用性に影響を与える可能性がある問題
- 重要 - ディスク容量の低下など、システムの安定性や可用性に影響を与える可能性が高い深刻な問題
ほとんどのアラートでは、即座の対応は不要です。
アラートしきい値の変更
一部のアラートしきい値は構成可能です。表示されるアラートのインスタンスが多すぎる場合、しきい値を変更してトリガー回数を減らすことができます。
各アラートのシステム プロパティの一覧については、「認識されるシステム プロパティ」をご確認ください。この情報は、各アラートのナレッジベース記事でも確認できます。
診断の動作の変更
診断フレームワーク自体の動作を変更することもできます。例えば、チェックの実行頻度、診断情報の保持期間などを変更できます。
システム プロパティの一覧については、「認識されるシステム プロパティ」をご確認ください。