Jira 診断プラグインを使用してインスタンスを監視する
パフォーマンスの問題やシステム停止を調査する際には、サイトで問題が発生するまでに何が起こったかを把握することをおすすめします。この際、診断情報が役立ちます。アトラシアン診断フレームワークにより、発生したすべてのアラートについての日次概要が生成されるのは、このためです。
診断アラートは多くの場合、単体では対応操作を判断する根拠にはなりませんが、アプリケーションの動作の詳細な全体像を構築し、問題の原因となっている可能性がある症状の特定に役立ちます。
診断アラートについて
診断ツールの目的は、アプリケーションに問題を引き起こす可能性があることがわかっている症状や動作を継続的に確認することです。しきい値を超えるとアラートがトリガーされます。
プロパティ | 既定値 | 説明 |
---|---|---|
jira.diagnostics.thresholds.slow-query-millis | 400ms | 低速 JQL クエリのアラート |
jira.diagnostics.thresholds.number-of-results | 1000 | 単一の JQL クエリから返された課題の数 |
jira.diagnostics.thresholds.query-complexity | 1000 | Lucene クエリの複雑性 - クエリを構成する句の数 |
例えば、クエリに 0.4 秒以上かかると、アラートがトリガーされます。ユーザーが多数のクエリを同時に実行するとシステムが過負荷状態になる可能性があるため、このアラートが役立ちます。
しきい値は、アラートがトリガーされるポイントとしてのみ機能する点にご注意ください。タイムアウトや、その他のハード制限とは異なります。例えば、長時間実行されるタスクでは、5 分後にアラートがトリガーされても、8 分後に正常に完了する可能性があります。
アラートがトリガーされると、メッセージが atlassian-jira.logファイル (使用しているアプリのログ) に書き込まれ、詳細が jira-diagnostics.log ファイルで提供されます。これはサポート zip にも含まれます。
アラートの例
ログ エントリ | 説明 |
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2020-06-04 03:27:15,009+0000 pool-23-thread-1 INFO ServiceRunner [atlassian- diagnostics-data-logger] 1591241235004 ; INFO ; DB ; DB-3002 ; High database con nection pool utilization detected. ; <app-key> ; ; ; {"activeConnections":2 1,"idleConnections":4,"maxConnections":25} | データベース コネクション プールが、前回のサンプリング期間に頻繁に利用されました。 |
INFO ServiceRunner [atlassian- diagnostics-data-logger] 1591241235004 ; INFO ; DB ; DB-3002 ; Slow scheduled job ; | スケジュールされたジョブの実行時間が、構成された間隔よりも長くかかりました。 |
INFO ServiceRunner [atlassian- diagnostics-data-logger] 1591241235004 ; INFO ; DB ; DB-2001 ; Slow event listener detected ; | イベントがイベント リスナーに正常にディスパッチされましたが、そのイベントまたはリスナーでイベントの処理に時間がかかっていました。同期イベントの場合、イベントをトリガーしたユーザー リクエストが完了するまで長期間待機する必要があったことを意味します。非同期イベントの場合、この期間、イベント処理スレッドの 1 つが他のイベントのディスパッチに利用できなかったことを意味します。 |
INFO ServiceRunner [atlassian- diagnostics-data-logger] 1591241235004 ; INFO ; DB ; DB-3001 ; Slow HTTP request detected ; | 1 つの HTTP リクエストの完了に 60 秒以上かかりました。 |
サード パーティ アプリは、ログに表示されるカスタム アラートも生成できます。
リテンションとデフォルト
一部の動作は 1 つのアラートのみをトリガーしますが、複数のアラートをトリガーできるものもあります。診断情報はデータベースに保存され、30 日間保持されます。古いアラートは自動的に削除されます。
プロパティのデフォルト値を変更する
値を増やすと、トリガーされるアラートの数が少なくなります。
値は、$JIRA_HOME/jira-config.properties から変更できます。例:
jira.diagnostics.thresholds.slow-query-millis=5000 jira.diagnostics.thresholds.number-of-results=10000
次の JVM パラメーターを使用して変更することもできます。
-Djira.diagnostics.thresholds.slow-query-millis=5000 -Djira.diagnostics.thresholds.number-of-results=10000
いずれの方法でも、等号の間にスペースを入れないでください。
デフォルトのリテンションを変更する
デフォルトの保持期間である 30 日を変更するには、次の手順を実行します。
jira-config.properties を開きます。
保持期間を変更する次のメトリックを編集します。
days:com.atlassian.jira.health.diagnostics.alerts.retention-period-days: <number of days to retain Diagnostics Alerts>