"解決状況" フィールドの使用のベスト プラクティス
プラットフォームについて: Cloud のみ - この記事は クラウド プラットフォームのアトラシアン製品に適用されます。
管理者向け
以降の手順は Jira 管理者が実行することを想定しています。Jira ユーザーは、この記事で説明している管理セクションにアクセスすることはできません。
このページは企業管理対象プロジェクトを対象としています。
目的
"解決状況" フィールドは、Jira の重要な機能です。課題がクローズされた理由を示し、この理由を説明するために複数のステータスを用意する必要性を排除します。これによってチームに重要なデータを保持し、ワークフローの管理に必要な時間を削減します。
Jira では "解決状況" フィールドに値が含まれると、課題はライフサイクルの終端に到達したとみなされます。
"未解決" / "なし" という名前の解決状況を作成しないでください
解決状況フィールドが設定されているすべての課題は、Jira アプリケーションで "解決済み" とみなされます。課題に解決状況が設定されていない場合、課題ナビゲーターでは "未解決" と表示されます。このため、"未解決" / "なし" という名前の解決状況を追加してそれを課題に設定すると、その課題が未解決のように表示されてしまいます。これは混乱を招くため、使用しないことを強くおすすめします。
Jira には、"解決状況" フィールドに依存する多数のネイティブ機能があります。次のようなものがあります。
- ボードでの課題キーの
取り消し線表示 - 課題のレポート (例: 作成済 vs 解決済)
- システム フィルター (例: オープンな課題)
チームで Jira を活用して自社の潜在能力を発揮するには、"解決状況" フィールドをベスト プラクティスに従って使用することが重要です。
チームで Jira をナビゲートしたり、Jira で作業したりするときに、不審な挙動が確認される場合があります。このようなシナリオには次のようなものがあります。
- ボードで "進行中" 列にある課題に取り消し線が表示されている
- "作成済 vs 解決済" レポートに期待した結果が表示されない
- "オープンな課題" に完了ステータス カテゴリの課題が表示されている
このような挙動が確認された場合、ご利用の Jira Cloud インスタンスで "解決状況" フィールドがベスト プラクティスにしたがって構成されていない可能性が強く疑われます。
Jira 管理者はいくつかの JQL クエリを実行して、インスタンスで "解決状況" フィールドがベスト プラクティスにしたがって構成されているかどうかを確認できます。
すべてのプロジェクトへのアクセスを確認
ご利用の Jira Cloud インスタンスのすべてのプロジェクトでプロジェクトの参照権限を持っていることを確認します。これが未確認の場合、トラブルシューティングが必要なすべての課題に対応できない可能性があります。
statuscategory = Done and resolution is EMPTY
これは、課題のライフサイクルの終端にあると見なされるステータスの課題に解決状況が設定されていないことを示します。
statuscategory != Done and resolution is not EMPTY
これは、課題のライフサイクルの途中にある課題に、解決状況がすでに関連付けられていることを示します。
ベスト プラクティスの確認
両方のクエリで結果が返されないことが理想的です。この場合、ご利用の Jira Cloud インスタンスで課題に解決状況が適切に設定されています。
いずれかのクエリで結果が表示された場合、以降のソリューションのいずれかを利用することをご検討ください。
ソリューション
以降の手順は、現在の課題に解決状況フィールドが誤って設定されるのを防ぐためのものです。
解決状況フィールドの設定は、主に 2 つの方法で行えます。
(この手順では、関連するワークフローの最後のステータスが完了であると見なします)
"完了" ステータスに向かうトランジションに 事後操作を作成し、解決状況に値を設定する
- プロジェクトを開き、左側のサイドバーで [プロジェクト設定] > [ワークフロー] をクリックします。
- 関連するワークフローを見つけ、右端の [ワークフローを編集] をクリックして編集します。
- [ダイアグラム] タブを選択してから、「完了」ステータスへのトランジションを選択します。
- [事後操作] をクリックします。
- 右端で [事後操作を追加] をクリックします。
- [課題フィールドの更新] を選択し、[追加] をクリックします。
- [課題フィールド] で [解決状況] を選択します。
- 関連する [フィールド値] を選択し、[追加] をクリックします。
- "完了" ステータスに到達するすべてのトランジションでステップ 3 から 8 を繰り返す必要があります。
- ワークフローの下書きを公開します。
解決状況フィールドを持つ画面を作成し、その画面を "完了" ステータスへのトランジションにマッピングする
Jira Cloud API を使用して解決状況を更新する
Jira Cloud API を直接使用すると、解決状況の入力なしに課題を「解決」としてトランジションすることが可能です。課題トランジション用の API では画面は考慮されません。チームが Jira Cloud API に依存している場合は、課題を解決する際に「解決状況」の詳細を課題のトランジション エンドポイントとともに送信するソリューションの実装を検討してください。API 使用時に [解決状況] フィールドで許容されるペイロードの構造を理解するには、開発者向けドキュメントの「課題のトランジション」を参照してください。また、API によって課題がトランジションされた場合でも解決状況が確実に設定されるように、ワークフロー バリデーターまたは条件を使用することをお勧めします。
- 右上の [設定] > [課題] > [画面]、またはキーボードで g キーを 2 回入力して (gg) 「画面」と入力します。
- 右上の [画面を追加] をクリックします。
- 画面に名前を設定し、[追加] をクリックします。
- [フィールドの選択...] ドロップダウン メニューをクリックして [解決状況] を選択します。
- プロジェクトを開き、左側のサイドバーで [プロジェクト設定] > [ワークフロー] をクリックします。
- 関連するワークフローを見つけ、右端の [ワークフローを編集] をクリックして編集します。
- [ダイアグラム] タブを選択してから、「完了」ステータスへのトランジションを選択して [編集] をクリックします。
- [画面] セクションで、新しく作成した画面を選択し、[保存] をクリックします。
- "完了" ステータスに到達するすべてのトランジションでステップ 7 と 8 を繰り返す必要があります。
- ワークフローの下書きを公開します。
注: 画面を削除するには、目的のトランジションに移動し、[編集] を選択して、[画面] フィールドで [なし] を選択します。
違いについて
これらの 2 つの方法の基本的な違いは、事後操作を使用する方法では解決状況は事前設定済みの値に自動的に設定されるが、画像の方法ではユーザーが解決状況の値を選択できることです。
再オープンのトランジションや、すべてのステータスから到達可能なステータスがあった場合、"解決状況" フィールドの値をクリアする事後操作を作成する必要があります。これを実現するには、次の手順を実行します。
- プロジェクトを開き、左側のサイドバーで [プロジェクト設定] > [ワークフロー] をクリックします。
- 関連するワークフローを見つけ、右端の [ワークフローを編集] をクリックして編集します。
- [ダイアグラム] タブを選択してから、「再オープン」トランジションを選択します。
- [事後操作] をクリックします。
- 右端で [事後操作を追加] をクリックします。
- [フィールド値をクリア] を選択し、[追加] をクリックします。
- [フィールド] で [解決状況] を選択し、[追加] をクリックします。
- すべての再オープン トランジションでステップ 3 から 7 を繰り返す必要があります。
- ワークフローの下書きを公開します。
以降の手順は、解決状況フィールドが誤って設定された過去の課題を修正するためのものです。
"クローズ済み" の課題に解決状況フィールドを設定するには、次の手順を実行します。
- プロジェクトを開き、左側のサイドバーで [プロジェクト設定] > [ワークフロー] をクリックします。
- 関連するワークフローを見つけ、右端の [ワークフローを編集] をクリックして編集します。
- [ダイアグラム] タブを選択してから、[+ トランジションを追加] をクリックします。
- ステータス [すべてのステータス] (最終ステータス) からステータス [それ自体] まで伸ばします (基本的にループを作る)。
- 名前を適宜設定し (例: "解決状況を設定")、[追加] をクリックします。
- ページを更新します。
- 新しく作成されたトランジションを選択し、[事後操作] をクリックします。
- 右端で [事後操作を追加] をクリックします。
- [課題フィールドの更新] を選択し、[追加] をクリックします。
- [課題フィールド] で [解決状況] を選択します。
- 関連する [フィールド値] を選択し、[追加] をクリックします。
- このトランジションの使用は特定のユーザーに制限することをおすすめします。
- 新しく作成されたトランジションを選択し、[条件] をクリックします。
- 右側の端で [条件を追加] をクリックします。
- [グループに属するユーザー ] を選択し、[追加] をクリックします。
- 関連するグループ (例: "administrators") を選択し、[追加] をクリックします。
- ワークフローの下書きを公開することを忘れないようにします。
"進行中" または "To Do" の課題の解決状況フィールドをクリアするには、次の手順を実行します。
- プロジェクトを開き、左側のサイドバーで [プロジェクト設定] > [ワークフロー] をクリックします。
- 関連するワークフローを見つけ、右端の [ワークフローを編集] をクリックして編集します。
- [ダイアグラム] タブを選択してから、[+ トランジションを追加] をクリックします。
- ステータス [すべてのステータス] (最終ステータス) からステータス [それ自体] まで伸ばします (基本的にループを作る)。
- 名前を適宜設定し (例: "解決状況をクリア")、[追加] をクリックします。
- ページを更新します。
- 新しく作成されたトランジションを選択し、[事後操作] をクリックします。
- 右端で [事後操作を追加] をクリックします。
- [フィールド値をクリア] を選択し、[追加] をクリックします。
- [フィールド] で [解決状況] を選択し、[追加] をクリックします。
- [解決状況] フィールドが値のリストにない場合は、最初の数文字を入力して検索すると表示されます。
- このトランジションの使用は特定のユーザーに制限することをおすすめします。
- 新しく作成されたトランジションを選択し、[条件] をクリックします。
- 右側の端で [条件を追加] をクリックします。
- [グループに属するユーザー ] を選択し、[追加] をクリックします。
- 関連するグループ (例: "administrators") を選択し、[追加] をクリックします。
- ワークフローの下書きを公開することを忘れないようにします。
注: "すべてのステータス" から "それ自身" へのトランジションが、ワークフローの下書きの公開後も利用できない場合があります。この状態になった場合は次の手順を実行します。
- 右上の [設定] > [課題] > [ワークフロー]、またはキーボードで g キーを 2 回入力して (gg) 「ワークフロー」と入力します。
- 関連するワークフローを見つけ、それをコピーします (適宜名前を変更します)。
- 右上の [設定] > [課題] > [ワークフロー スキーム]、またはキーボードで g キーを 2 回入力して (gg) 「ワークフロー スキーム」と入力します。
- 関連するワークフロー スキームを見つけ、[編集] をクリックします。
- [ワークフローの追加] > [既存の追加] をクリックします。
- 新しくコピーしたワークフローを選択し、[次へ] をクリックします。
- 関連する課題タイプを選択し、[終了] をクリックします。
- [公開] をクリックして、ワークフロー スキームの下書きを公開します。
- ステータスの削除は行われていないため、この変更による目に見える影響はありません。
ここから課題を一括トランジションして解決状況の値を修正できます。
一括操作の権限
一括トランジションのステップを行う前に、"一括変更を実行" グローバル権限が付与されていることを確認します。