ユーザー ディレクトリ間でのユーザー移行
組織が成長したり新しい企業を買収したりするにつれて、Active Directory や OpenLDAP などの LDAP エンジンへの移行や、LDAP エンジンからの移行を行う場合があり、このようなときに同じ LDAP エンジンへのユーザーの移行が必要になります。また、Jira の外側で変更が発生すると、その変更を Jira ユーザー ディレクトリ内に反映させる必要もあります。
- Jira は複数のユーザー ディレクトリ (例: Jira 内部、委任 LDAP、LDAP Connector) を持つことができます。
両者の違いは、コネクタが定期的に LDAP に対してユーザーの詳細情報を同期し、その過程でユーザーとグループを追加または削除できる点にあります。委任ディレクトリでは、ユーザーの最初のログイン時にのみ、ユーザーやグループを追加できます。
この違いは、同期オプションを調べることで、簡単に識別できます。
それぞれのディレクトリには、固有のユーザー、グループ、グループ メンバーシップが含まれます。つまり、同じユーザー名で、異なるグループ メンバーシップを持つユーザーが複数存在する可能性があります。
- プロジェクト ロールは、すべてのユーザー ディレクトリでグローバルです。
- 複数のディレクトリで同じユーザーが存在する場合、 ディレクトリ順が影響します。つまり、新しいユーザー ディレクトリを追加して、順序を変更し、既存のディレクトリの前に置いた場合、ユーザーは最初にそのディレクトリから選択されます。
- LDAP でユーザーを非アクティブ化すると、そのユーザーは Jira で非アクティブ化されます。
- LDAP でユーザーを削除すると、そのユーザーが不要と見なされる場合、ユーザーは Jira で削除されます。ユーザーが必要と見なされる場合 (例: ユーザーのコメントが存在する)、ユーザーは無効化されます。
- ユーザー ディレクトリを異なる権限設定でセットアップできるため、LDAP、Jira、またはその両方でグループを管理できます。
「ユーザー ディレクトリの設定」で説明したように、このガイドでは、異なるユーザー ディレクトリ間でユーザーを移行する方法について説明します。
次のすべての手順を行うには、Jira システム管理者グローバル権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。
"一方のディレクトリから別のディレクトリにユーザーを移行" 機能を使用する
この機能により、次のシナリオが可能になります。
- すべてのユーザーを Jira 内部から委任 LDAP へ移行する場合
- すべてのユーザーを委任 LDAP から Jira 内部へ移行する場合
- すべてのユーザーを委任 LDAP から委任 LDAP へ移行する場合
ただし、この機能は次のシナリオのいずれにも使用できません。
- 特定のユーザーのセットまたは単一のユーザーを、1 つのディレクトリから別のディレクトリへ移行する場合
- Connector ユーザー ディレクトリの場合 - このディレクトリは同期オプションで容易に判別できます。
- グループだけを移行する場合
- グループを伴わずにユーザーを移行する場合
これには、次の機能もあります。
- 現在ログインしているユーザーが移行元のディレクトリにいる場合、そのユーザーのユーザー データは移行されません。
- ユーザーおよびグループがすでにターゲット ディレクトリに存在する場合は移行されません。たとえば、ユーザーが Jira 内部および Jira 委任 LDAP に存在していて、Jira 内部に別のグループを持っているとします。Jira 内部から Jira 委任 LDAP に移行する際、そのユーザーはスキップされ、グループは移行されません。
ユーザーを移行する方法
- 移行の一環としてユーザー名を変更する必要がある場合、この時点で名前を変更します (手順については「ユーザーの管理」を参照してください)。
- 画面右上で [管理] > [ユーザー管理] の順に選択します。
- サイドバーで、[ユーザー ディレクトリ] を選択します。
- [その他の設定とトラブルシューティング] (セクション) > [一方のディレクトリから別のディレクトリにユーザーを移行] を選択します。
- 移行元または移行先となる有効なディレクトリが存在しない場合、このオプションは表示されません。
- 移行元および移行先のディレクトリを選択し、ユーザーを移行します。
- 移行が成功したかどうかを示すメッセージが表示されます。例のスクリーンショットでは、62 名のうち 61 名のみ移行できていますが、これは移行しようとしていたユーザーが Jira 内部ディレクトリにログインしていたためです。
ディレクトリ順の変更によるユーザーの移行
この方法は、Jira 内部ディレクトリから LDAP Connector にユーザーを移動し、LDAP がすべてのグループを管理する場合にのみ、適用されます。この方法でユーザーを移行する際、Jira 内部ディレクトリと LDAP Connector とではグループが別であるため、ユーザーがグループをまたいで移動することはありません。
- ディレクトリへの接続の説明に従い、コネクタを追加します。
- 新しいユーザー ディレクトリの順が Jira 内部ディレクトリの前になるように移動します。
2 つのディレクトリでのユーザー名が同一であれば、ユーザーはログイン時に Jira 内部ディレクトリではなく LDAP Connector にログインします。
手動でのユーザーの移行
ユーザーの移行シナリオが上記に該当しない場合は、データベースに変更を加えることでユーザーを移行できます。これを行う方法については、ナレッジ ベース記事「Move local group memberships between directories in Jira Data Center (Jira Data Center でのローカル グループ メンバーシップのディレクトリ間の移行)」を参照してください。
JRASERVER-27868
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Provide the ability to migrate users from one directory to another
Future Consideration
が完了すると、Jira は本番環境でこれを処理できるようになります。