プロジェクト権限を管理する

プロジェクト権限は権限スキーム内で作成されます。これらは Jira 管理者によって個々のプロジェクトに割り当てられます。プロジェクト権限は次の対象に付与できます。

  • 個々のユーザー
  • グループ
  • プロジェクトロール
  • 報告者、プロジェクト リード、現在の担当者などの課題での役割
  • すべてのユーザー グループ (匿名アクセスを許可する)
  • マルチユーザー ピッカー カスタム フィールド
  • マルチグループ ピッカー カスタム フィールド。これは実際のグループ ピッカー カスタム フィールドか、グループ名が値として含まれているマルチ選択リストです。

ユーザーが必要なアクションを実行するにあたり、複数の権限が互いに依存している場合があります。たとえば、ユーザーが課題を解決するには、そのユーザーに課題のトランジション権限と課題の解決権限の両方が付与されている必要があります。 

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次の表に、さまざまなプロジェクト タイプと実行できる機能を示します。プロジェクト権限はワークフロー条件でも使用できます。

プロジェクト権限の概要


プロジェクト権限

説明

プロジェクトの管理

Jira のプロジェクトを管理する権限。これには、プロジェクト ロールのメンバーシッププロジェクト コンポーネントプロジェクトのバージョン、一部のプロジェクト詳細 (プロジェクト名、URL、プロジェクト リード、プロジェクトの説明) を編集する権限が含まれます。

この権限はプロジェクトの閲覧権限とともに付与されて、特定のプロジェクトの監査ログを表示できます。

プロジェクト管理の拡張

プロジェクト管理者に、特定の状況におけるワークフローと画面の編集権限に加えて、独自のワークフローを事前に定義されたガードレール内に保持する権限を与えます。

プロジェクトのワークフロー編集に関する制限....
  • 他のプロジェクトと共有されていないワークフロー、およびシステム ワークフロー以外のワークフローである必要があります。
  • インスタンスに存在しているステータスのみをワークフローに追加できます。プロジェクト管理者は新しいステータスを作成または既存のステータスを編集できません。
  • プロジェクトの課題で使用されていないステータスを削除できます。
  • プロジェクト管理者はトランジションを作成、更新、または削除できますが、トランジションで使用する画面を選択または更新、トランジションのプロパティ、条件、バリデーター、事後操作を編集または表示できません。
プロジェクトの画面編集に関する制限....
  • 既定のシステム画面以外の画面である必要があります。
  • 他のプロジェクトと共有されていない画面、およびワークフローのトランジション画面として使用されていない画面である必要があります。
  • プロジェクト管理者はシステム フィールドを追加、削除、再配置できます。
  • プロジェクト管理者は既存のカスタム フィールドを追加、削除、再配置できますが、カスタム フィールドは作成できません。
権限が無効になっているのに、プロジェクト管理者ワークフローを編集できるのはなぜですか?

拡張プロジェクト管理権限が無効になっている際も、プロジェクト管理者はシステムに存在しない可能性があるステータスを追加して簡易ワークフローを編集できる場合があります。

これは、プロジェクト管理者もボード管理者としてリストされているためです。簡易ワークフローに加えた変更は、プロジェクトの通常のワークフローにも反映されます。

この問題を解決するため、簡易ワークフローから通常のワークフローに切り替えることをお勧めします。 

プロジェクトの閲覧

プロジェクトを参照する権限。課題ナビゲーターによって個別の課題を表示します (課題レベルのセキュリティによって制限されている課題を除く)。 

他の多くの権限がこの権限に依存します。たとえば、課題の作業権限は、プロジェクトの参照権限も持つユーザーにのみ有効です。

この権限はプロジェクトの管理権限と併せて付与されて、特定のプロジェクトの監査ログを表示できます。

スプリントの管理 (Jira Software ユーザーのみ使用可能)

次のスプリント関連アクションをボード上にあるすべてのプロジェクトに実行する権限。

アクション リストをご参照ください。
  • スプリントを作成
  • スプリントを開始
  • スプリントを完了
  • スプリントを再オープン
  • 以降のスプリントを並び替え
  • スプリントの目標を追加
  • スプリントを削除
  • スプリント情報を編集 (スプリント名、目標、日付)
  • スプリント フッターを移動

ボードのフィルター クエリが複雑な際は、スプリントの管理権限をユーザーに設定する際に慎重に検討する必要があります。複雑なフィルターの影響やフィルター クエリをシンプルにする方法の詳細はスプリントの権限管理を高度なケースで使用」をご確認ください。

スプリント作業の注意事項

一般的に、スプリント操作にはスプリントの管理権限が必要です。ただし、一部のスプリント操作 (スプリントへの課題の追加、スプリントからの課題の削除など) には、課題の予定と課題の編集の各権限が必要です。

スプリントに課題を追加する場合は、

  • サブタスクは親タスクと切り離して移動できません。
  • 課題はアクティブ スプリントか、今後のスプリントのどちらか 1 つにしか割り当てられません。アクティブ スプリントと今後のスプリントの両方に同時に課題は追加できません。
  • スプリントを作成したボードのフィルター クエリと課題が一致しない場合でも、任意の課題をアクティブ スプリント、または今後のスプリントに追加できます。この場合は次のようになります。
    • 課題はスプリントに割り当てられますが、フィルター クエリがその課題を除外するボード上では表示されません。
    • また、複数のボードにまたがるスプリント操作 (スプリントの開始やスプリントのクローズなど) は、スプリントが表示されるすべてのボード上にあるスプリントに影響を与えます。
    • 課題がどのアジャイル ボードのフィルター クエリとも一致しない場合、課題はスプリントにリンクされますがどのボードにも表示されません。
  • スプリントに割り当てられた課題がボードのフィルター クエリに一致する限り、スプリントはそれらのボードに表示されます。ボードの枚数は問いません。これは完了したスプリントにも適用されます。

詳細については、スプリントの計画を参照してください。

スプリントの開始/完了 (Jira Software ユーザーのみ利用可能)

スプリントの日付が設定されている際にスプリントを開始/終了する権限。この権限では、スプリントのプロパティ (名前、目標、日付など) は変更できません。スプリントのステータスをアクティブまたは完了済みに変更することだけが可能です。

スプリントの編集 (Jira Software ユーザーのみ使用可能)

スプリントの名前と目標を変更する権限。この権限では、スプリントの日付を変更できず、スプリントを開始または終了できません。

開発ツールの表示 (Jira Software ユーザーのみ使用可能)

開発パネルの情報を表示する権限。課題の開発状態を評価するための適切な情報が表示されます。

(読み取り専用) ワークフローの表示

課題を表示している際にプロジェクトの読み取り専用ワークフローを表示する権限。この権限によって、[ワークフローを表示] リンクが課題ビューの [ステータス] フィールドに表示されます。

課題の権限

説明

課題の割り当て

課題をユーザーに割り当てる権限。また、この権限は [課題の割り当て] ドロップダウンにあるユーザーのオートコンプリートを提供します。

割り当て可能なユーザー

ユーザーが課題を割り当てられる権限。ただし、これには課題を他のユーザーに割り当てる権限は含まれていないのでご注意ください。他のユーザーに課題を割り当てられるのは、課題の割り当て権限です。

課題のクローズ

ワークフロー条件に基づいて課題をクローズする権限。この権限によって、開発者は課題を解決してテスターがそれをクローズできるようになります。課題のトランジションと課題の解決権限が必要です。

課題の作成

課題とサブタスク (有効化されている場合) をプロジェクトで作成する権限。添付ファイルを作成するには、添付ファイルの作成権限も必要です。

この権限を持つユーザーは、プロジェクトの閲覧権限なしで課題を作成できます。ただし、それでもユーザーが少なくともプロジェクトの閲覧権限を持っていることを確認する必要があります。そうしないと、課題を作成できても、それを見ることはできません。

課題の削除

課題を個々のコメントと添付ファイルと併せて削除する権限。

  • 課題は削除せずにコメントまたは添付ファイルのみを削除する場合は、ユーザーはそれぞれコメントと添付ファイルの各削除権限が必要です。 
  • これらの権限のないユーザーが課題を削除すると、関連するコメントと添付ファイルも削除されます。 
  • この権限の割り当て先のグループやプロジェクト ロールは慎重にご検討ください。通常は管理者のみに付与します。 

課題の編集

課題を編集、サブタスクに変換、その逆を行う権限 (サブタスクが有効化されている場合)。

  • この権限を持つユーザーは、[期限] フィールドを編集できません。これを許可するには、課題のスケジュール権限を付与してください。
  • 通常、課題の編集権限は、課題の作成権限を持つグループまたはプロジェクト ロールに付与されます。ただし、すべてのユーザーが課題を作成できる場合は、課題の編集権限をその中の一部のユーザーにのみ付与することをお勧めします。 
  • 課題を削除するには、課題の削除権限が必要です。 
課題のリンク

課題のリンクが有効化されている際に、課題を相互にリンクする権限。

報告者の変更

課題の報告者を修正する権限。これによって、別のユーザーの代理で課題を作成できるようになります。一般的に、この権限は管理者のみに付与する必要があります。

課題の移動

1 つのプロジェクトから別のプロジェクト、または同じプロジェクト内の 1 つのワークフローから別のワークフローへ課題を移動する権限。この権限を持つユーザーは課題の作成権限を持っているプロジェクトにのみ課題を移動できます。

課題の解決

ワークフロー条件に基づき、課題の解決および再オープンを行う権限。この権限で、課題の [修正対象バージョン] フィールドを設定することもできます。また、この権限には課題のトランジション権限が必要です。

課題のスケジュール

[期限] フィールドを編集して課題のスケジュール設定を行う権限。Jira の古いバージョンでは、この権限で [期限] フィールドの表示権限も制御していました。

課題のセキュリティの設定

課題にアクセスできるユーザーを制御するために課題のセキュリティ レベルを設定する権限。課題セキュリティが有効になっている場合にのみ該当します。

課題のトランジション課題のステータスを変更する権限。

投票者とウォッチャーの権限

説明

ウォッチリストの管理

課題のウォッチャー リストを管理する権限。ユーザーの表示、ユーザーのリストへの追加、ユーザーのリストからの削除を行います。

投票者とウォッチャーの表示

課題の投票者リストとウォッチャー リストを表示する権限。 

コメント権限

説明

コメントの追加

課題にコメントを追加する権限。これにはコメントの編集または削除を行う権限は含まれていません。

すべてのコメントの削除

誰が追加したコメントであっても、削除する権限。

自分のコメントの削除

この権限を持つユーザーは、自分のコメントのみ削除できます。

すべてのコメントの編集

誰が追加したコメントであっても、編集する権限。

自分のコメントの編集

この権限を持つユーザーは、自分のコメントのみ編集できます。

添付ファイルの権限

説明

添付ファイルの作成

ファイルを課題に添付する権限 (添付ファイルが有効になっている場合のみ)。これには添付ファイルの削除を行う権限は含まれていません。

すべての添付ファイルの削除

誰が追加した添付ファイルであっても、削除する権限。

自分の添付ファイルの削除

この権限を持つユーザーは、自分の添付ファイルのみ削除できます。

時間管理権限

説明

課題の作業ログ

課題に関する作業を記録する (作業ログ エントリを作成する) 権限 (タイム トラッキングが有効になっている場合のみ)。この権限は、他のタイム トラッキング権限を適用するための前提条件として必要です。

すべての作業ログの削除

作業ログ エントリを削除する権限。誰が追加した作業ログでも削除できます。この権限は、時間管理が有効になっている場合に有効です。

自分の作業ログの削除

この権限を持つユーザーは、自分の作業ログ エントリのみ削除できます。この権限は、時間管理が有効になっている場合に有効です。

すべての作業ログの編集

作業ログ エントリを編集する権限。誰が追加した作業ログでも編集できます。この権限は、時間管理が有効になっている場合に有効です。

自分の作業ログの編集

この権限を持つユーザーは、自分の作業ログ エントリのみ編集できます。この権限は、時間管理が有効になっている場合に有効です。

アーカイブ権限説明
プロジェクトの課題のアーカイブ特定のプロジェクトで課題をアーカイブする権限。この権限では、課題を一括でアーカイブすることはできません。
プロジェクトの課題の復元特定のプロジェクトで課題を復元する権限。
アーカイブの参照アーカイブされているすべての課題を表示する権限。[課題] > [アーカイブされた課題] で表示できます。
プロジェクト アーカイブの閲覧特定のプロジェクトに属するアーカイブされた課題を表示する権限。アーカイブされた課題は、[課題] > [アーカイブされた課題] で確認できます。


権限スキーム

権限スキームのコンセプトと、このスキームを使用して Jira インスタンスでユーザーの権限を設定すべき理由についてご確認ください。 

権限スキームとは

権限スキームは、ユーザー、グループ、ロールに割り当てたプロジェクト権限をセットにしたものです。どのプロジェクトにも権限スキームがあります。1 つの権限スキームを複数のプロジェクトに関連づけることができます。

権限スキームが必要な理由とは

アクセス権に関して、組織内の複数のプロジェクトが同じニーズを持っている例は数多くあります。例えば、指定されたプロジェクト チームにだけ課題に割り当てられ、作業を行うことが許可されるといった場合です。

権限スキームによって、プロジェクトごとに個別に権限をセットアップする手間が省かれます。いったん権限スキームを設定すると、同じ種類のアクセス要件を持つプロジェクトすべてに、そのスキームを適用できます。

権限スキームの作成

新しい権限スキームを作成するには、次の手順に従います。 

  1. 画面右上で [管理] > [課題] の順に選択します。
  2. 課題セキュリティ スキーム (左側のパネル) で [権限スキーム] を選択すると、Jira 内のすべての権限スキームとそれらの各スキームを使用するプロジェクトのリストが開きます。
  3. [権限スキームを追加] を選択します。
  4. [権限スキームの追加] フォームで、スキームの名前とスキームの簡単な説明を入力します。
  5. [追加] を選択します。[権限スキーム] ページに戻ると、ページには新しく追加したスキームが含まれています。

権限スキームにユーザー、グループ、ロールを追加

権限スキームの権限を付与できるユーザー、グループ、ロールを追加するには、次の手順に従います。 

  1. 画面右上で [管理] > [課題] の順に選択します。
  2. 課題セキュリティ スキーム (左側のパネル) で [権限スキーム] を選択すると、Jira 内のすべての権限スキームとそれらの各スキームを使用するプロジェクトのリストが開きます。
  3. [アクション] 列の [権限]を選択して目的のスキームを開きます。
  4. ユーザー、グループ、ロールを追加する権限の [編集] を選択します。
  5. [権限を付与] ダイアログが表示されます。権限を付与するユーザーを選択して [付与] を選択します。選択したユーザー、グループ、ロールが権限に追加されます。

プロジェクト ロールは特定のチーム メンバーを各プロジェクトに定義する場合に便利です。ユーザーやグループではなくプロジェクト ロールを選択することで、システムの権限スキームの数を最小限に抑えることができます。

権限スキームからのユーザー、グループ、ロールの削除

権限スキームからユーザー、グループ、ロールを削除するには、次の手順に従います。

  1. 画面右上で [管理] > [課題] の順に選択します。
  2. 課題セキュリティ スキーム (左側のパネル) で [権限スキーム] を選択すると、Jira 内のすべての権限スキームとそれらの各スキームを使用するプロジェクトのリストが開きます。
  3. [アクション] 列の [権限]を選択して目的のスキームを開きます。
  4. ユーザー、グループ、ロールを削除する権限の [削除] を選択します。
  5. 削除するユーザー、グループ、ロールを選択して、[削除] を選択します。削除されたユーザー、グループ、ロールは、権限が許可するアクションを実行できなくなります。

権限スキームとプロジェクトを関連付ける

プロジェクトに権限スキームを適用するには、次の手順に従います。

  1. 画面右上で [管理] > [プロジェクト] の順に選択します。
  2. 対象のプロジェクトを選択します。詳細は「プロジェクトの定義」をご参照ください。
  3. [プロジェクト設定] > [権限] の順に移動します。
  4. [アクション] > [別のスキームを使用] の順に選択します。
  5. "権限スキームをプロジェクトに関連付け" ページで、プロジェクトに関連付ける権限スキームを選択します。
  6. [関連付け] を選択します。スキームがプロジェクトに適用されます。

権限スキームの削除

権限スキームを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 画面右上で [管理] > [課題] の順に選択します。
  2. 課題セキュリティ スキーム (左側のパネル) で [権限スキーム] を選択すると、Jira 内のすべての権限スキームとそれらの各スキームを使用するプロジェクトのリストが開きます。
  3. [アクション] 列で [削除] を選択します。既定の権限スキームは削除できないので、注意してください。
  4. "権限スキームの削除" ページで [削除] を選択してアクションを確定します。スキームが削除され、関連するすべてのプロジェクトは既定の権限スキームに自動的に関連付けられます。

権限スキームのコピー

権限スキームをコピーするには、次の手順を実行します。 

  1. 画面右上で [管理] > [課題] の順に選択します。
  2. [権限スキーム] を選択して、Jira 内のすべての権限スキームと、各スキームを使用するプロジェクトのリストを開きます。
  3. [アクション] 列の [コピー] を選択します。コピー元のスキームと同じ権限を持ち、同じユーザー、グループ、ロールが割り当てられたスキームのコピーが作成されます。
最終更新日: 2022 年 12 月 6 日

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