JIRA Service Desk の承認の設定
JIRA Service Desk ではワークフローのステータスへ承認ステップを追加することができ、ワークフローにマッピングされている課題タイプ（および関連するリクエスト タイプ）に承認が必要かどうかを指定することができます。承認ステップを追加するオプションは、ワークフローが少なくとも1つの JIRA Service Desk プロジェクトに関連付けられている場合のみ利用可能です。ワークフローに承認ステップを追加し、ワークフローが非 JIRA Service Desk プロジェクトでも使用される場合、非 JIRA Service Desk プロジェクトの課題は通常の方法で取り組むことができますが、承認ステップはそれらの課題に強制することができません。
ワークフローで2つ以上の承認ステップを追加でき、1つ以上の承認が承認ステップで必要かどうかを指定することができます。たとえば、まず管理者にリクエストを承認してもらい、財務チームの2人のメンバーがリクエストの最終承認を行う必要があるとします。顧客に承認者を選択してもらうかどうか、または承認者定義済みリストから選択されるかどうかも指定することができます。承認を強制する場合、承認者はリクエストが進行する前に決定する必要があり、1つは拒否でもう1つは承認の、2つのアウト トランジションのみを持つステータスの承認ステップを設定する必要があります。3つ以上のアウト トランジションを持つステータスの承認ステップを設定することもできますが、3つの内2つのみを強制することができ、追加のトランジションはサービス デスク エージェントによって操作することができます。たとえば、特別な事情があり、承認を待てないため、手動でリクエストを進める方法が必要だとします。承認ステップにステータスの追加のトランジションを持つことで、エージェントがリクエストを進行させることができます。承認ステップで使用されるトランジションはトランジション画面をスキップするため、拒否または承認トランジションが「完了」ステータスに行く場合、JIRA Service Desk によってクローズされているとみなされるようなリクエストの解決状況をセットする事後操作を追加します。
- 却下: このトランジションは「完了」ステータスへ移動します。解決策を設定してリクエストを終了する事後操作が必要です。
- 説明: ステータスの説明から生成されますが、カスタマー ポータルには表示されません。
動作の仕組み
承認ステップはワークフロー ステータスに置くことができる追加の設定項目です。リクエストがこのステータスに遷移する場合、指名された承認者は保留中の承認があることを知らせるメールを受け取ります。承認ステップが既存の2つのトランジションのみを持つ場合、承認者がリクエストを承認または拒否するまで、誰でも操作することができます。エージェントは承認を追加、編集、削除することができますが、承認されるまでリクエストを遷移させることはできません。既存の3つ以上のトランジションがある場合、エージェントは承認ステップで使用されないトランジションを経由して課題を拒否または承認に遷移させることができます。
JIRA インスタンスにユーザ ピッカー カスタム フィールドを追加し、ワークフローの承認ステップを設定するには、JIRA 管理者グローバル権限を持っている必要があります。リクエスト タイプにフィールドを追加するには、JIRA 管理者グローバル権限またはそのプロジェクトの管理者プロジェクト ロールを持っている必要があります。
JIRA Service Desk のリクエスト タイプは JIRA の課題タイプにマッピングされており、課題タイプは同様にワークフローにマッピングされています。ワークフローに承認ステップを追加する場合、そのワークフローにマッピングされているすべての課題タイプに適用されるため、すべてのリクエスト タイプがそれらの課題タイプにマッピングされます。これは承認ステップがすべての課題タイプに対して有効であることを確認するのに重要です。複数のリクエスト タイプに適用されるワークフローにマッピングされる1つのリクエストタイプに承認ステップを追加する場合、個別にリクエスト タイプにマッピングできる別々のワークフローと課題タイプを作成する必要があります。この方法についての詳細情報は、「課題タイプの作成」、「プロジェクトへの課題タイプの関連付け」、「ワークフローで作業する」を参照してください。
承認ステップを追加する前に、ステータスに少なくとも2つのアウト トランジションがあることを確認する必要があります。拒否または承認を使用するトランジションのいずれかを完了カテゴリにあるステータスにリードする場合、リクエストの解決状況を設定するトランジションの事後操作も設定する必要があります。
承認ステップを追加する方法：
> [プロジェクト] を選択し、関連するプロジェクトを選択します。- プロジェクト設定メニューでワークフローを選択します。プロジェクトに関連付けられているすべてのワークフローが表示されます。
- 編集するワークフローの [アクション] 列の [編集
] を選択します。 - 承認ステップを追加したいステータスを選択します。ステータス ダイアログが表示されます。
- ステータス ダイアログの承認の追加チェックボックスをチェックします。承認の追加ダイアログが表示されます。
- ユーザ ピッカー カスタム フィールドで承認の追加ダイアログに、何人の承認者が必要か、どのトランジションを承認および拒否に使用するかを入力します。
- 作成をクリックして承認ステップを追加します。
公開をクリックして、ワークフローを利用可能にすることを忘れないで下さい。承認ステップを使用するトランジションが完了カテゴリのステータスにリードする場合、リクエストの解決状況がクローズとして表示されるように設定する事後操作があることも確認してください。
使用ケースに応じて、承認ステップで選択したユーザ ピッカー カスタム フィールドを構成する方法が3つあります。
- 顧客に承認者を選んでもらう場合 - これは自分が承認者が誰になるか知らない場合に有用ですが、顧客は例えばその上司を選択します。このシナリオでは、顧客がリクエストを作成した際に選択することができるように、ユーザ ピッカー カスタム フィールドはポータルで利用可能であることを確認する必要があります。
リクエスト タイプにユーザ ピッカー カスタム フィールドを追加する方法：
- > [プロジェクト] を選択し、関連するプロジェクトを選択します。
- プロジェクト リストから必要なプロジェクトを選択します。
- プロジェクト設定メニューメニューで、リクエスト タイプを選択します。
- フィールドを追加するリクエスト タイプの操作列で、編集フィールドを選択します。
- + フィールドの追加をクリックし、追加するフィールドを選択して適用をクリックします。フィールドがリクエスト タイプに追加されます。
- 選択してテキストを入力することで、表示名（カスタマー ポータルで表示する名前）とフィールド ヘルプ（カスタマー ポータルでフィールドの隣に表示される情報）フィールドを編集します。この時点でフィールドを任意にするかどうかを決めることもできます。更新をクリックして、変更を保存します。
- このフィールドは表示として追加されます。ドラッグ アンド ドロップでフィールドの順番を変更することができます。
- 承認者の事前定義済みリストを設定する場合 - 顧客が承認者が誰になるか知らない場合、または自分がリクエストの承認者のセット リストがあることを知っている場合に有用です。顧客はリクエストを作成した際に承認者を入力する必要がなく、リクエストが承認ステップがあるステータスに遷移したときに、承認者の事前定義済みセットが通知されます。このシナリオでは、ユーザ ピッカー カスタム フィールドを上記のようにリクエスト タイプに追加し、非表示オプションを選択する必要があります。この時点で、JIRA Service Desk は承認者のリストを追加するように求めます。これを保存すると、フィールドが非表示になり、承認者のリストが設定されます。
- エージェントが承認者を指定する場合 - これは顧客が承認者を知らず、承認者がリクエストの情報に依存する場合に有用です。この場合、エージェントはリクエストを確認し、手動で承認者を追加する必要があります。サービス デスク プロジェクトのリクエストを表示すると、ユーザ ピッカー カスタム フィールドがリクエストのユーザセクションに表示されます。インラインで必要な変更を行うことができます。すべての承認者を一覧表示する承認セクションもありますが、これは編集できないことに注意してください。フィールドが表示されない場合、JIRA 管理者に、まだプロジェクト画面で利用可能なフィールドを確認してもらう必要があります。